2010年5月30日日曜日

【世界の街角からMM】第54号 対独戦勝記念日65周年、Jermukミネラルウォーターから砒素 2010年5月29日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第54号 2010年5月29日
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2月初旬より、アルメニアの首都、エレバンに滞在している。多分、聞いたこと無
いだろうな。そんな南コーカサスの小国、アルメニアからのレポート6です。
▼目次
■Amazon.comよりお取り寄せ
■対独戦勝記念日65周年
■Jermukミネラルウォーターから砒素
■■後記
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■Amazon.comより取り寄せ
今回は荷物を切り詰める必要がありコーカサスのロンプラ以外は持ってこなかっ
たので、amazon.comから取り寄せた。2週間程度で届いたが送料が全体の30%を超
えてしまった。まあ、エクセス払うより安し、ちゃんと届いたことに感謝すべき
だな。それに日本からの郵便よりよっぽど早いしな。

ちなみに日本から郵送すると約1ヶ月かかる、それでもちゃんと届くので雑誌類を
送ってもらっている。

■対独戦勝記念日65周年

5月9日午前10時、赤の広場で対独戦勝記念日65周年の式典が行われた。ご存知の
通り、ソ連時代から続く年2回行われる軍事パレードの一つである。昨年はRussia
 Todayでこのパレードを観ていたが今年はロシア語のTVだったので説明がまった
くわからなかった。ただ、65周年という区切りにあたるせいか盛大な式典という
印象ではあった。

印象に残っているのがソ連時代ではないが、招待客の並び方。メドベージェフ大
統領の右側には胡錦濤・中国国家主席、左側にはナゼルバエフ・カザフスタン大
統領が並んでいた。前日にはCIS首脳会議が行われるなど政治の舞台でもあった。

記憶の範囲では、アリエフ・アゼルバイジャン大統領、サルキシアン・アルメニ
ア大統領、ベルディムハメドフ・トルクメニスタン大統領、キルギスタンからも
出席していたようだが誰だか不明、チェコ首相、セルビア首相などが出席した。

CIS諸国で出席していなかった首脳はグルジア、ウズベキスタンであり、グルジア
から出席していなかったのは両国の関係を如実に表している。ウズベキスタンは
不明。ウクライナもはっきりしないが。

トルクメニスタンからは騎馬兵の行進があった。一旦予定から削除されたがトル
クメニスタンの意向が強く復活したようだ。不思議だったのはドイツのメルケル
首相出席していたこと、その理由がはっきりしない。敗者も招待されてそれに素
直に従うのだろうか・・・。英米仏は行進こそしたものの首脳陣の顔は見られな
かった。

旧ソ連ブロックでは重要な記念日、日本では時事通信が伝えたに過ぎない。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date3&k=2010050900106

ロシアはこの記念日を国家主義の高揚と政治に効果的に活用しているように思え
てならない、戦勝国ゆえに出来ることなのか。

■Jermukミネラルウォーターから砒素
数年前の2007年3月7日、アルメニアから米国へ輸入されたミネラルウォーター、
Jermuk(Jermuk Townが水源)に砒素が含まれいた。米国食品薬品局(FDA)が
Jermukミネラルウォーターを分析したところ、多量の砒素と発癌性物質が含まれ
るとしてリコールした。分析では1リットル当たり536-539mgの砒素含まれFDA及び
WHOの基準値である10mg/Lを極端に超えていることが判明した。Jermukミネラルウ
ォーターは、香港、キプロス、アラブ首長国連邦でもリコールされている。

Jermukミネラルウォーターはエレバンでは一般的に販売されている。特定のボトルだけだったのであろうか、その後の情報はない。
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/2007/ucm108863.
htm

Read more:
http://www.consumeraffairs.com/news04/2007/03/fda_mineral_water.html#ixzz
0p9mx9NdW

Jermuk社のウェブサイト
http://www.jermuk.am/

■■後記
雨ばかりの4月も終わり5月に入ってやっと春めいてきたが、それでも雨が多い。
いつの間にか枯れ枝は新緑で満たされ晴れると清々しい。もう初夏だ。

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メールマガジン「世界の街角からMM」第54号 2010年5月29日
発行責任者:飯尾彰敏
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2010年5月29日土曜日

【世界の街角からMM】第53号 新事務所へ移転、エレバンの不動産事情、アルメニア・トルコ国交正常化の進展如何に? 2010年5月28日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第53号 2010年5月28日
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2月初旬より、アルメニアの首都、エレバンに滞在している。多分、聞いたこと無
いだろうな。そんな南コーカサスの小国、アルメニアからのレポート5です。
▼目次
■新事務所へ移転
■エレバンの不動産事情
■アルメニア・トルコ国交正常化の進展如何に?
■■後記
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■新事務所へ移転
これまで使っていた事務所の更新時期となり、暖房なく(オイルヒータはあった
が)寒くて風邪を引いたし、カーペットは汚れているし、照明は暗いし、水はち
ょろちょろで、ここで踏ん張る意味など最初からなかったので、新しい事務所へ
と思っていた矢先にリーズナな賃貸料の事務所の話が舞い込んできた。

この事務所を紹介したのがアパートを探したときの不動産屋だ。そのときは、高
いか酷い物件しか紹介しなかったのでどうかと思ったが、今回の物件はかなりい
い線をいっていた。渡りに船であるが、ここで安易にこのような話の乗るのはハ
イリスクであるのは承知していたが、代替案なくこの話に乗ってみた。

案の定、アレンジの精確さには欠け私自ら乗り出さないと話が進まない状態にな
り、無理を押して契約までこぎつけたが、4日の入居待ちとなった。既に元事務
所を引き払っているので難民状態になってしまった。まあ、土日を挟んだので営
業日としては2日だったが、タイミング的に多忙であるので冷や冷やものであっ
た。

そして、週明けやっと事務所のセットアップを行うことが出来た。その間はア
パートで仕事をすることにしたがそういう時もあろうかと事務機器類を持ち込ん
でも直ぐに使えるようにしておいたのは幸いした。こうなると公私混同(仕事が
日常となること)となるのでできるだけ避けてはいるが今回は致し方ない。

新事務所の場所はこれまでと立地は概ね同じ、省庁が集中する共和国広場から2
ブロックだ。ご近所まできたら是非ともお立ち寄りください、と言ったところで
立ち寄れる人はいないだろうな。

■エレバンの不動産事情
世界経済危機によりアルメニアも経済が急激に低迷した。特に建設セクターでの
落ち込みが前年比36%と大きく後退している。この構造は借金をして投資している
ことに概ね起因する。エレバンの不動産も同様、投資資金が回ってこなくなった
ので、市内のあちらこちらで建設中のビルが頓挫している。しかも、1年以上もだ。
商業施設あり住宅あり。

インベスターは在外アルメニア人実業家のケースが多い。また、イラン人による
不動産投資も多い。中心部にあるノース通りの再開発にはモスクワ市長の会社が
関係していると記事になっていた。この地区の住宅・商業ビルの供給量はかなり
あるが、一般のアルメニア人には手の出る範囲ではない。

まったく動いていなかったAmiryan Str.のビルの建設工事が先週あたりから再開
した。エレバンのど真ん中だし、向かいはマリオットホテルと好立地、されとて
誰が入居できるだろうか・・・、賃料が下がらなければ単なるストックにしかな
らない気がする。

販売価格は、Saryan Str.とMashtots Str.の間にある公園に面した新築住宅ビル
の場合1平方メートル当たり1,000-1,800米ドルとのこと。これが安いのか高いの
か不明だが、仮に平米あたり1800ドルとすると100平米で18000ドル、いい値段だ。

興味のある方は下記サイトにエレバンの不動産情報がある。
http://www.myrealty.am/

■アルメニア・トルコ国交正常化の進展如何に?
4月中旬にワシントンで開催されたNuclear Security Summitでサルキシアン・ア
ルメニア大統領とエルドガン・トルコ首相が会談した。これはオバマ大統領のア
レンジによるもので、3月末にヒラリー・クリントン国務長官からエルドガン首相
へ電話連絡、エルドガン首相からサルキシアン大統領へメッセージが送られ実現
したもの。ただ、三者で会談したのではなく、オバマ大統領がそれぞれ会談した。
先にアルメニア大統領と会い、翌日、トルコ首相と会談した。横から見ていると
両者の出方を聞きながらロードマップを決めようとしているのはないだろうか、
何れにしろ、どの程度進展するのかは未曾有だが、会談したことは評価できる。

進展の鍵はトルコ議会に委ねられているようにみえるが、トルコはアゼルバイジ
ャンとの関係もあり、これはナゴルノ・カラバフとの問題にもリンクしており、
一筋縄ではいかないようだ。どんな決着になるのか、単にトルコとアルメニアの
国交正常化が先に進むのか、ナゴルノ・カラバフ問題の解決と同時に成されるの
か興味を持って見守りたい。

■■後記
日本も国益とは何ぞやということをもっと真剣に議論してほしいのー。
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2010年5月20日木曜日

Photo Album - Sevanavank, May 2010

【世界の街角からMM】第52号LADAの車輪が外れた!、アルメニア人のホスピタリティ 2010年5月19日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第52号 2010年5月19日
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2月初旬より、アルメニアの首都、エレバンに滞在している。多分、聞いたこと無
いだろうな。そんな南コーカサスの小国、アルメニアからのレポート4です。
▼目次
■こんなことも有り?LADAの車輪が外れた!
■アルメニア人のホスピタリティ
■ちょっとした発見、Giza137
■■後記
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■こんなことも有り?LADAの車輪が外れた!
先月末、エレバンかトビリシへ陸路で往復した。
その往路、スピタクという1988年に大地震のあったアルメニア北部の町を通過し
ているときに、右前方に塗装の新しい白いLADAが走っていた。何気にLADAを見て
いると、何か大きな物を落とした。よく見ると後輪の車輪が外れたのであった。
こんあことってありなの?
LADAは直ぐに停車し、運転手は照れ笑いでこちらに微笑んだのだった。
照れ笑いの運転手の写真↓
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157623736321211/show/

■アルメニア人のホスピタリティ
2ヶ月ほどの滞在で感じたアルメニア人のホスピタリティを少々紹介しよう。何度
かアルメニア人と食事をする機会があったが、客人をもてなすことはこの地域の
特徴なのだろう、こんな説明があった。

世界の中で最も健康的な食事は日本食、その次がアルメニア料理との説明、もう
一つは環境技術、これも日本が世界で一番進んでいる、そして、アルメニアが二
番目だそうだ。料理の件は、肉食だがハーブも一緒に食べるのでことと脂質が少
ない肉なのでなんとなく納得したが、環境技術は果たして?
相手を立てた説明が客人を持成すということかと、ふと後になって思ったものだ。

■ちょっとした発見、Giza137、アルメニアの日本米
知人からは驚き!とコメントがあったが、アルメニアにはエジプト産ジャポニカ
米が手に入る。パッケージから判断するとエジプトから輸入された米であり、こ
の米はGiza137に違いないと考えている。

店には何種類もの米が売っている。アルメニア語とロシア語で書かれているので
詳細がわからないが、その中に「Giza、丸い米」という意味のロシア語が読み取
れるパッケージを見つけた。幸い、パッケージに透明な部分があり、米が見える
ようになっている。日本の米のように短粒種にみえる。

これだけでは判断しかねるので試しにこの米を炊いてみたところ、概ね日本米な
のだ。それでググッてみたところ、以下のことが判明した。

エジプトの米の約8割がジャポニカ米で1917年にYabani(アラビア語で日本という
意味)という品種名のジャポニカ米の品種改良が進められ、1954年、Yabani M47
という品種がNadaと命名され政府栽培奨励品種として全国へ普及した。Yabani M4
7からさらに品種改良が進められ、Giza171及びGiza172が育成された。

1970年代後半にレイホウという品種がGiza173として導入され、作付け面積が40%
を占めたが、1985年にこのGiza173だけがイモチ病が発生し、1986年から作付けが
禁止され、イモチ病抵抗品種の改良が行われた。その後が、不明だが日本米がエ
ジプト人に好まれているので何らかの改良が行われたはず。

某援助機関のwebにエジプトでの日本米の説明があり稲作分野で技術協力を実施し
たとあるが、品種改良には触れられていない。果たして誰がこのレイホウ(Giza1
37)をエジプトへ導入したのだろうか?

レイホウを親とした品種一覧:
この中にはエジプトのことは掲載されていない、そのものだからだろうか、イモ
チ病耐性品種はどうなったのか情報不足ではある。
http://ineweb.narcc.affrc.go.jp/search/oyahinsyu.html?ineCode=SAI01000

Giza137(レイホウ)、ちょっとしたアルメニアでの日本の発見でした。その他、
エジプトでは、アキヒカリ、日本晴という品種も試験的に栽培が行われた。

■公式サイトの説明
公式「世界の街角から」のフォトギャラリーblogを作ってみた。
http://worldcityimg.blogspot.com/

■■後記
4月後半から5月中旬まで何かと行事と出張が多かった。モスクワ、トビリシへ出
張したのでのその時のことは追々レポートしようと思う。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第52号 2010年5月19日
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