2011年6月11日土曜日

【世界の街角からMM】第106号 ベルリン・レポート(6) 2011年6月11日

★☆☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジン「世界の街角からMM」        第106号 2010年6月11日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
新政ドイツの首都ベルリン、既に統一して20年も経過してしまったが昨年秋に
ベルリンを再訪する機会に恵まれた。ベルリン・レポート06です。
▼目次
■今も変わらぬ動物園駅
■ブランデンブルグ門の今昔
■ベルリンから荷物を郵送する
■■後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■今も変わらぬ動物園駅
ベルリン動物園駅=Bahnhof Berlin Zoologischer Garten

西ベルリン時代を含めて2006年にベルリン中央駅が開業するまでベルリン西部の
ターミナル駅として機能していた鉄道駅である。動物園駅はベルリンSバーンの駅
として1882年2月に開業している、Uバーンが地下に走っている。

Zoo Station
http://berlin.barwick.de/travel-transport/stations/zoo-station.html

駅の名のとおり、駅前にベルリン動物園が位置する。でも駅前に立っても動物園
は見えないが、メルセデス・ベンツのトレードマークである「スリー・ポインテ
ッド・スター」を屋上に掲げた近代的なヨーロッパセンターと尖塔が爆撃された
ままのカイザーヴィルヘルム記念教会が見える。

冷戦時代、この駅の周辺は麻薬常習者のたまり場だった。1981年に公開された
「クリスチーネ・F」という映画、原作は「かなしみのクリスチアーネ われらツ
ォー駅の子供達」は、荒廃したベルリンの少年少女の生態を描いており、その手
記はヨーロッパを震撼させた。

主人公は、クリスチーネ、13才にして麻薬中毒であり娼婦だった。動物園駅に
たむろし、13歳から麻薬中毒で14歳でヘロインにハマり、売春しながら薬を調達
する日々を過ごし、恋人のデトレーフもホモに身体を売りながらハマっていく。

クリスチーネ・F
http://youtu.be/mG6sXLQwlJU

こんなことを思い出しながら動物園駅の周囲を歩いてみた。通りを挟んだ先には
セックスショップが店を開けている。その先にはKarstadtスポーツショップがあ
る。その間の数十メートルの道のりは以前の動物園駅の香りがした。

Karstadtスポーツショップ
http://www.qype.co.uk/place/45847-KARSTADT-sport-Berlin

http://www.karstadt.de/

■ブランデンブルグ門と今昔
東西に分割されていたベルリンの国境はこのブランデンブルグ門であった。門は
東ベルリン側に属し門の外側にベルリンの壁が立っていた。東ベルリン側からは
下の写真までが限界だった。

1985年8月のブランデンブルグ門
http://1985.iio.org.uk/east_germany/west-berlin04m.jpg

だから、ぎりぎりまで寄ってもかなり遠く感じた。他方、西ベルリン側からは門
の直ぐ前に建つ壁まではあっさりと行けた。門の前にはソ連軍の戦車がありその
前にソ連兵が立っていた記憶がある。

ここまでが東西ベルリン時代の、現在は統一され壁もなくブランデンブルグ門は
自転車でも徒歩でもスイスイ行き来できる。当たりまえだが。当時がこれがあた
りまではなかったのだ。ライトアップされ夜も観光名所となり、人の行き来が絶
えない。

変わったことといえば、西側支配国である米英仏の大使館がブランデンブルグ門
前に集中している。当然、米国大使館は門に向かって左側の広大な敷地を使って
いる。フランスは門の右側、英国は米国大使館のやや手前、こちらも非常に大き
な建物だ。それぞれ連合国の威信をかけて場所を確保し、建物を建てたようだ。

ソ連大使館は元々ウンターデンリンデン沿いに位置していたのでそれが現在はロ
シア大使館となっている。いうまでもなく広大な敷地に巨大な建物だ。更に、そ
の手前にアエロフロート航空のオフィスがある。

ブランデンブルグ門パノラマ
http://www.panorama-cities.net/berlin/brandenburg_gate.html

■ベルリンから荷物を郵送する
懐かしくなり本や地図をかなり購入したので日本へ送ることにした。以前から西
ヨーロッパの郵便はサービスレベルが高く、箱など必要なものは郵便局へ行けば
調達が出来、荷物だけ持っていけばよかった。ドイツも同じだ。

ドイツの郵便局はドイツ・ポストという。現在は、郵便事業とロジスティクス事
業を担い、正式な会社名はドイツ・ポストDHL(Deutsche Post DHL, DPDHL)であ
る。1995年、ドイツ連邦郵便がドイツテレコム、ドイツ・ポストバンク、そして
ドイツ・ポストに分割、株式会社として民営化された。
http://www.deutschepost.de/

ドイツ・ポストは、2002年にクーリエサービス企業であるDHLを買収し、グローバ
ルロジスティックス企業に成長し、郵政民営化の例でよく取り上げられている。
フランクフルト証券取引所、ロンドン証券取引所に上場し、ドイツ株価指数
(DAX)の採用銘柄でもある。

ホテルで郵便局の場所を聞き、フリードリッヒ・シュトラッセのショッピングセ
ンター内にある郵便局へ足を運んだ。例によってエコノミークラスで2箱を送付し
た。箱は黄色、そして赤いDHLのロゴマークが印刷してあった。

これがどういうわけか、7-10日で日本まで届くと思っていたが、予想以上の所要
日数となり、1ヶ月以上経過してから届いた。特に急ぐわけでもなく、日本にいる
わけでもないので特に問題はなかったのだが。エコノミーっていうのはもしかし
たら、船便だったのではと送り方を間違えたのかとも思った。

■■後記
当時の西ベルリンの雰囲気をよく表していたのは動物園駅付近だ、かなり小奇麗
になっていたが、時間によって、地区や通りによってその表情が変わっていくの
だろうと感じた。

ハノーファーから東ドイツを横断し西ベルリンに着いたが街の表情が西ドイツ本
土と比較してかなり荒んだ印象だった記憶だ。でもそれがベルリンだった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジン「世界の街角からMM」第106号 2011年6月11日
発行責任者:飯尾彰敏 Copyright(c) Akitoshi Iio All Right Reserved.
E-mail:iio.tokyo@gmail.com
公式サイト1:http://worldcity-mm.blogspot.com/ (メルマガ用)
公式サイト2:http://worldcityimg.blogspot.com/ (photo gallery)
ご意見・ご感想:http://form.mag2.com/slicleapru
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

0 件のコメント:

コメントを投稿