2012年3月31日土曜日

【世界の街角からMM】第137号 冬のモスクワ(1) 2012年3月31日


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メールマガジン「世界の街角からMM」       第137 2012331
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冬のモスクワです。今年は、世界的に冬が長いようです。

無理やり時間を取り10日間ほどエレバンとモスクワに行ってきた。

▼目次
■深夜にシェレメツェボ空港に着いた時のタクシーの乗り方
■馴染みのホテル、Maxma Zarya
■ガガーリンとレーニンスキープロスペクト、そして日本料理レストラン青空
■ミニUSBケーブルとヨーロッパショッピングセンターで調達
MTS(ロシア)のUSBモデム用プリペイドSIMの更新
MTS internetSIMPocket WiFiルータで使ってみる
■■後記
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■深夜にシェレメツェボ空港に着いた時のタクシーの乗り方

24時間空港なので空港の機能は問題ないが、深夜の市内へのアクセスはタクシー
のみ、しかもそのタクシーが捕まえにくいのだ。

アエロエクスプレスが便利だが終電の午前15分にも今回は間に合わなかった、
始発は午前5時だ。

なぜこのような時間に着くフライトになったことは既述だが、オンライン予約を
した時にミスしたことによる

エレバンで予約変更をしようと空席を確認したが、ノーマルかビジネスしか空い
ていなかったのだ、よって当初の予約通り変更なしとした。変更手数料も高い、
日本発のチケットだと出発後に変更が可能となり、15000円の変更チャージがか
かる。これはどこで変更しても15000円相当チャージされる。

安チケットなので仕方がない、急ぐ出張でもないのでその条件に甘んじた。タク
シー代の支出だけが余計になるだけだ。

モスクワ市内へのアクセスは、アエロエクスプレスが最も効率的だ、RUB32035
分でベラルーシ駅まで行ける。タクシーだとRUB1500以上となる。

▼深夜のシェレメツェボ空港からタクシーに乗車
通常の国際空港と同じ、タクシーカウンターはあるがほとんど機能していないよ
うに見受けられた。理由はわからないが、タクシーの数が深夜は非常に少ない。
タクシー乗り場には長蛇の列、タクシーは10-15分に1台程度しか来ていない様子
だ。

出口付近にはタクシー運転手(白タクだったり正規だったり)が待ち構えている
が深夜だとその数も少ない、挨拶代わりに声を掛けてきたのは一人だけだった。

状況がわからないのでタクシーカウンターへ行き、問い合わせると少し待てとい
うだけ、なかなか動きが見えない。後から来る客にも同じように説明している。

30分は待っていない、暫くして「どこまで行くのか」とスタッフが聞いてきた。
Maxma Hotel Zayra」というと、

「わかった、荷物は?」といって私のカートとともに歩き出した。

どこまで行くのかわからないが、まあ車までだろう、付いていくと駐車場棟の中、
そして、ホンダのCR-Vに荷物を載せた。

要するに、自分の車で送ってあげよう、でもタクシー料金はいただくよと。体の
良い白タクなのだ。市内まで通常で1500ルーブル(タクシーカウンターの壁に貼
ってある)、深夜なので売り手市場、1800ルーブルだという。それを1600まで下
げて交渉成立。これがモスクワ流なのだろう。

▼極寒の深夜、モスクワを突っ走る

車を確保、これでホテルまでは行けることになった。もっと若かったら一番列車
の午前5時まで待つだろうがそれほど元気が無い。

2月のモスクワ、当然寒い。一面雪景色、深夜とてその程度はわかる。出発前に
マイナス30度になったモスクワ、もう2月も終わりなので寒さも和らいでいると
思いたい。

道路は気温が下がればアイスバーンになりそうだが凍結防止剤を撒いていること
や交通量が適度にあるので凍ってはいない。シェレメツェボ空港からの白タクCR
-Vは夜間なのにMKD120 -130km/hで突っ走った。

見覚えのある道路を走っているような気がするが、MKDから放射状道路へ入った
頃にはわからなくなってしまった。20数年前、夜間にラダで走ったときのようだ、
視界に入ってくる巨大なアパートメントブロックは多分当時と変わらないだろう。

放射状道路から線路沿いの路を右に左にしばらく走った。もうすぐなのだろうと
思ったら、見かけた風景が目の前に現れた、想像していた逆の方向からアクセス
したようだ。ホテルので目の前まできてそのことがわかった。

このタクシーカウンターのスタッフ、降り際に「子供はいるのか?」尋ねたら、
2歳の娘がいると携帯電話から写真を見せてくれた。奥さんは、タタール人だと
いう、「オーチンハラショー」といたら、笑顔を返してくれた。レセプションま
で荷物を運んでくれ、ここで支払いし「ダスビダーニャ!」、気さくなタクシー
カウンターのスタッフだった。

■馴染みのホテル、Maxma Zarya

馴染みと言うほどこのホテルに泊っているわけではない。馴染みと言うよりは親
近感を感じる、と言った方が適切かもしれない。モスクワにしてはリーズナブル
だからね。

午前2時ごろにチェックインした。レセプションでパスポートを出し、宿泊者名
簿にサインして鍵を受け取った。パスポートはレジストラーツァ(滞在登録)の
ため預けると思ったが、コピーを取ったあと直ぐに戻ってきた。

部屋番号は248だった。2階じゃ楽だな、部屋がエレベータに近ければ尚更と
考えながら荷物を持って廊下を歩くが、どうやら続きの別棟、さらに廊下を歩い
て行くと突き当りまで来てしまった。角部屋だが、エレベータより一番遠い部屋
だった。この距離さえなければ2階は便利だ。レストランも2階だし、しかし、
対極に位置する。

Maxma Zarya

▼雪景色を見ながらの朝食

このホテル、比較的ゆっくりと朝食が取れるので気に入っている。以前、コスモ
スホテルに泊まった時は、驚くほど多くの人が朝食を同時に取っていた、さなが
ら大学寮のような大量生産、大量消費の勢いだったからだ。これは2010年の
ことだ。しかし、ソ連時代は全くことなる、高級ホテルだったのでゆっくりと食
事が取れた。

レストランはそれほど大きくないが、機能的に出来ている。ブッフェスタイルで
開いているテーブルに座って、好きな料理を食べる。コーヒーの味も良い。ヨー
ロッパのコンチネンタルブレックファストレベルだ。

コーヒー、シリアル、野菜と卵、トーストと蜂蜜、プレーンヨーグルト等を皿に
盛ってテーブルに着いた。テーブルは表の道路を眺められる窓側に座った。

朝食は10時までだが、10時半ごろまではコーヒーを飲みながらゆっくりでき
た。客はロシア人が多いが、ロシア語以外のヨーロッパ言語も聞こえてくる。

さて、今日はどうしようかと雪景色を見ながら考えた。

▼重い腰を上げ雪の中を外出

この寒さ、以前よりも和らいでいるとはいえ、ホテルから外へ出るには思い切り
が必要だ。出歩くプランを立てているのだが、どうも企画倒れになりがちだ。マ
トリョーシカをベルニサージに探しに行く予定が滞っているが、これは趣味の世
界なので今出かける必要はない。

などど、思いを巡らせながら、とにかく地下鉄駅で回数券を買おう、とレセプシ
ョンで回数券のロシア語訳を紙に書いてもらった。「20回の回数券」のロシア
語だ。

昨晩は空港からタクシーでホテルへ来たので駅までの道は歩いていない。雪が積
もり、車が走り、道路はドロドロ、構わず車が走り抜けていく。

以前も駅までの道を歩いた事がある、歩きながら何か変化はあるのかと周囲を見
ながら歩くがこれと言って変化はない。幹線道路の脇にリガシネマがある。そこ
が以前の用途は不明だが、レストランになっていたことだろうか、その前がバス
亭なので大型の連結バスやトロリーバスが停車する。交通量はかなり多い。

その道を横断し、アパートの中を抜けると「Vladykino」という9号線の地下鉄
駅がある。この辺り、もう郊外住宅地だ。駅の反対側は植物園だ。

モスクワ地下鉄(英語版)

▼モスクワ地下鉄の料金
1回券が28ルーブル、
10回券265ルーブル
20回券520ルーブル

回数券はやや厚め紙製カード、磁器が埋め込んであり非接触カード機能となる。
改札でこのカードを検知器の上にかざせば残りの回数が表示される。モスクワ地
下鉄の窓口は駅によるが混雑していることが多いの回数券は非常に便利だ。

モスクワの地下鉄ネットワーク

■ガガーリンとレーニンスキープロスペクト、そして、日本料理レストラン青空

9号線のVLADYKINOから環状線(5号線)に接続するMENDELEEVSKAYA駅で下車しNOV
OSLOBODSKAYA駅まで構内を歩く。そして、OKTYABRSKAYA駅で6号線に乗り換えL
ENINSKY PROSPEKT駅で下車した。

Sputonik Hotelにある日本料理レストラン、料理長はIchiroさん、正真正銘の日
本人シェフ、よってしっかりとした日本料理を出す。

この店、数年前に商社筋から紹介してもらった。所要がありレーニンスキープロ
スペクト駅から雪の中を歩いて青空まで行った。角にガガーリン像を乗せた背の
高いオブジェが立っている。

青空ではIchiroさんと少しお話をして、味噌ラーメンとライスという超庶民的な
メニューを注文、直ぐに帰国するので特に日本食に拘っているわけでもなかった
が雪景色だろうな、味噌ラーメンが食べたくなったのは。

現在、ロシアでは日本から牛肉は輸入できない。何年か前に流行した口蹄疫の影
響のようだ。青空では米国産のを使っているようだ。良質の食材の仕入れは苦労
しているようだ。

「青空」Aozzora
38, Leninsky Prospekt, Moscow, 119334, Russia
Tel.+7-495-930-5830

▼偶蹄類動物の肉等の輸出停止

ウクライナ
平成22421
輸入禁止対象:口蹄疫ウイルス感受性動物とそれらの動物に由来する製品

ベラルーシ
平成22515
輸入禁止対象:口蹄疫感受性動物及びこれらの動物に由来する動物性飼料、その
他生原料を含む、全ての畜産物

ロシア
平成22514
輸入禁止対象:口蹄疫を持ち込む恐れのある動物およびそれら動物に由来するす
べての製品(動物性飼料等)

▼レーニンスキープロスペクト駅前の商店

夕食前の中途半端な時間帯なので、客は少なかった。窓の外は変わらず雪景色。
2月末なので日が長くなっている。暗闇になる前に駅まで行こうとアイスバーン
の道を戻った。

レーニンスキープロスペクトはいったい何車線あるのだろうか、6車線+2車線=
8車線か?

ソ連時代を彷彿とさせる道路、よって反対側は別世界となる。横断するのも容易
ではない。ここは、ガガーリン像の下に地下道がある。自転車とソリでも横断で
きるように階段の横に鉄製の板が乗せてあった。

通り沿いに高級スーパーマーケットや高級テーブルウエア店が新たにオープンし
ていた。他方、駅の周りには庶民的な商店が犇めき合っている。カフェから衣料
品、ハードウエアまでなんでも揃ってしまいそうだ。

Azbuka Vkusa (ABCs of Taste)

駅舎の上にある気温計は0度を示している、18時くらいだっただろうか。風がほ
とんどないのでそれほど寒く感じなかった。

■忘れてきたミニUSBケーブルをヨーロッパショッピングセンターで調達

環状線で乗り換え、キエフ駅で下車し、忘れてきたUSBケーブルを買いにヨーロ
ッパショッピングセンターへ行った。

数年前に来た時も同じようにミニUSBケーブル(カメラ用)を忘れてきたのでこ
こで買ったのだ。同じ店は既になく、似たようなショップで聞くと地階にあると
いう。

これだけの数のショップがあるのだからあって当然と日本人は考えがちだが、こ
れがモスクワで通用するかどうかはわからない。このショッピングセンターは本
当に巨大なのだ、だけどそのショップのほとんどが衣料品で占められている。

幸いその地階の小さなショップにミニUSBケーブル(カメラ用)がみつかった、
目出度し目出度し。これでカメラからデータが取り出せる。

Evropeisky Shopping Centre

MTS(ロシア)のUSBモデム用プリペイドSIMの更新

先日、エレバンへ行くときシェレメツェボ空港でのトランジット時間を利用して
データ通信用のSIMを更新した。

2010年に購入したMTS-RUUSBモデム+プリペイドSIM、リチャージをしていない
ので使えるかどうか、いつものシェレメツェボ空港アエロエクスプレス駅入り口
前のショップで確認したら、既にSIMは失効していた、よって新たにSIMだけ購入
することにした。

USBモデム自体はあるので、SIMと通信料前払い分のセットとなる。そのお値段は
400ルーブル、うち50ルーブルがSIMだという。600ルーブルのプリペイドを追加
し、1000ルーブルを支払った。

このショップ、いつもは何とか英語が通じるのだが、この時は全く通じない女性
だったので、確認のため、時間帯もまだ電話をかけてもよさそうだったので、知
人に電話して確認した。ちなみにこのショップの営業時間は9:00-22:0
0と長く、重宝している。

モデムをPCUSBに差し込むと自動的に接続プログラムがインストールされるが、
どうも言語設定がロシア語しかなく選択の余地なし、そのままインストールした
ら文字化けしてしまった。言語設定が見当たらないが、接続できそうなロシア語
のアイコンをクリックしたら繋がった。

文字化け以外は、結構快適に繋がる。

通信料金は、1MB当たり1.5ルーブルと説明していた記憶だ。

MTS internetSIMPocket WiFiルータで使ってみる

このSIMをイー・モバイルのPocket WiFi GP02ルータに差して設定をMTS用に変更
したら繋がった。日本ではプリペイド方式のEMチャージにはルータの製造番号の
関係で登録できず仕舞いだったのだ。

Pocket WiFi GP02

EMチャージ

アルメニアでもこのルータは使えたので海外では問題ないようだ。中国のHuawei
社製、電話の世界ではこの会社がNECの交換機に取って代わっているようだ。
元々NECとの合弁会社から出発しているのに。それにしてもイー・モバイルは素
直じゃない。

■■後記
今回のモスクワ滞在は3月4日の露大統領選挙前であったが至って平然、地下鉄
駅の前のプラカードを持った人はいたものの、普段通りであった。

今回はあれこれと試験的なことをしてみた。まあ、外は雪景色なのでホテルの一
室で机に向っていると外に出なくなってしまう。モスクワにいるのにだ。部屋の
中が快適なこともその理由ではある。

次号ではモスク滞在後半を紹介したい。

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メールマガジン「世界の街角からMM」第137 2012331
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2012年3月24日土曜日

【世界の街角からMM】第136号 エレバン再訪 2012年3月24日


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メールマガジン「世界の街角からMM」       第136 2012324
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2月下旬、無理やり時間を取り10日間ほどエレバンとモスクワに行ってきました。
これまでは滞在先からのレポートが主でした今回は帰国後の日本からです。

エレバンの冬です。そしてやり残したこと、これからやろうと考えている事など
の整理期間となりました。

▼目次
■残雪とアイスバーンのエレバン
■ガヤネ・レストラン
■国立歴史博物館
■ゴアール・ガスパリヤン
■ヒンカリ(大籠包)
■■後記
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訂正:アエロフロートのフライトルート
一旦太平洋上へ出てからそこでUターンし、本州を横断、新潟上空を通過して日
本海、シベリア沿海州へと航路を取った。
(ルフトハンザ航空のフライトルートと混同していました。)

■残雪とアイスバーンのエレバン
例年になくエレバンも冬が厳しかった、連日、最低気温がマイナス5度を下回っ
ているが、日中は日が差している、されど、風は肌を斬るような冷たさだ。

そのため、2007年、真冬に中央アジア4カ国へ出張する際、神田駿河台下の山用
品屋でドロミテのチロリアンシューズを調達した。そして、2009年に再度ウズベ
キスタンで、2010年初頭にはエレバンで活躍した。

このシューズ、足元がしっかりする。しかし、アイスバーンに気をつけなくては
ならない。

■ガヤネ・レストラン
これまで何度か通っているアルメニア家庭料理のレストラン、看板を出していな
い口コミだけのレストラン、オーナーの名前を取って通称ガヤネレストランとい
う。
アパートの一階を改造したレストランで、元ミュージシャンだったのだろう、ピ
アノがあり彼女が引いてくれる。日本の曲も弾ける。

久しぶりに再訪しエレバンの邦人関係者を招待した、関係者と付け加えたのは旦
那が米国人やイタリア人となのでだ。ここ6か月内に赴任してきた人たちだ。そ
れでも在留邦人が少ない国なので、賑やかになることは望ましい。

落ち着いて食事ができ話をするためにこのレストランに来るのだが、今回はやや
人数が多過ぎて話どころではなかった。それに、いつもと料理の質が異なる、ハ
シュラマのラムは食べられなかったな。こんなことは初めて故、どうしたかと思
っていた。

翌日、アルメニア人の家庭へ行ったら、アルメニア使徒教会では復活祭の前、40
日は肉(赤い)を食べないという慣例があるが、筆者のためにわざわざ肉料理を
用意したとの説明があった、その影響だと思いたい。

■国立歴史博物館
毎日この博物館の前を通って通勤していたので、一度も訪れる時間を作れなかっ
たので、今回、ここは外せなかった。

冬季は客が少ない、ほとんどいないと言っても過言ではない。午後に訪れたが、
拝観中の客は筆者一人であった。スタッフはいるがほとんど暖を取りながらお喋
りに講じている。まあ、やることが無さ過ぎるのだろう。

拝観料1,000AMD、共和国広場に面して鎮座している。同じ建物内には国立美術館
があるが、こちらは次回へ持ち越しとなった。

アルメニア国立歴史博物館

アルメニア国立美術館

■エレバン地下鉄
これもやり残しの一つ。

今回、乗車した。モスクワと同じシステムだ。維持管理ができなくEBRD他が融資
を決定したばかりだ。この融資が無ければ存続させ難しいという状況だった。

この地下鉄、ソ連時代に建設されたもの、よくこの程度の都市に地下鉄が許可さ
れたものだと思う。コーカサスは特別だったのだろう、トビリシにもバクーにも
ある。その他はタシケントくらいだ。

路線は、1路線、10駅、総延長13.4km、料金は均一100AMDUSD385AMD)。北部
セクションが1981年に開業している。

ネットワークが形成されていないので、乗車率は上がらないことは明白だ。

Station         Previous name(s)        Years
Marshal Baghramian      Saralandzhi     1981-1982
Hanrapetutian Hraparak Lenin Hraparak 1981-1992
Garegin Njhdehi Hraparak        Spandaryan Hraparak     1987-1992
Zoravar Andranik        Hoktemberyan    1989-1992

昼間に乗ったが、モスクワそのもの、新しい車輌も導入されているようだ。なぜ
か、ソ連が崩壊したのに地下鉄内は撮影禁止で注意された。

Yerevan Metro(urbanrail)

■ゴアール・ガスパリヤン(ガスパリアン)

アルメニアで仕事をするまでこの歌手の名を知らなかった。エジプト生まれのア
ルメニア人、第二次世界大戦後にアルメニアへ移住、ソ連時代にオペラ歌手とし
て活躍し世界中を演奏旅行する。日本にも1958年と1964年に労働者団体によって
招かれた形で来日している。彼女のことは別な機会に詳しく触れたい。

Gohr Gasparyan

ゴアール・ガスパリヤン ソプラノ独唱会
19640909() 18:30 開演

米子労音

1964年- 7年目(6)
74      1964    1       松田二郎 ギターリサイタル
75      1964    2       辻久子 ヴァイオリンリサイタル
76      1964    3       イベット・ジロー リサイタル
77      1964    4       ゴールデン・ゲイト・カルテット
78      1964    5       鈴木章治とリズム・エース
79      1964    6       今井久仁恵 ソプラノリサイタル
80      1964    7       ジョージ・ルイスとニュー・オルリーンズ・オールス
ターズ
81      1964    8       岡村梨影 ピアノリサイタル
82      1964    8       ジミー時田とマウンテン・プレイボーイズ、ボズ宮崎
とコニー・アイランダース
83      1964    9       東京シンフォニック・タンゴ・オーケストラ
84      1964    10      ゴアール・ガスパリヤン ソプラノリサイタル
85      1964    11      ボニー・ジャックス
86      1964    12      ゲヴァントハウス弦楽四重奏団
87      1964    12      武井義明とボーチェ・アンジェリカ

◆ソ連人民芸術家(People's Artist of the USSR
ロシア語(男性)だとНародный артист СССРとなる。ソ連に
おける名誉称号のひとつであり、1936年から1991年の間に1007名へ授与されてい
る。

Gohar Gasparyan Sings - documentary
html


■ヒンカリ(大籠包)

筆者は旨い物には目がない。エレバンにも旨い物がある、その中の一つがヒンカ
リだ。グルジアの水餃子と言われているが、小籠包(ショウロンポウ)と言った
方が適切かもしれない。筆者は、大籠包と勝手に言っている。

それは「ヒンカリ(khinkali)」というグルジア料理のひとつ、サイズからすると
やはりこれは大籠包ですね。アルメニア人が作るグルジア料理は旨いのです。

中央アジアに「マントゥ」という肉まんのような蒸かした食べ物があるが、これ
はラム肉を使っているのでその匂いが鼻に付き非常に筆者は苦手なのですが、ヒ
ンカリは小籠包と同じ味、キリスト教国なので豚肉が使えると味が違いますね。

このレストランは、Tumanyan通り、地階1階にあり、名前もレストラン・ヒンカ
リと言います。

先日、帰国当日のランチを食べに行った。御勘定を済ませたあと席を立とうとし
た時に、ワインを一本持ってきた。なにやら店の何周年記念だと理解した。

他に美味しい食事がある。アルメニア人が作るグルジア料理、また別の機会に。

■■後記

最後に素晴らしい詩を!

吉田松陰から松下村塾最年少の塾生だった山田顕義へ贈った扇に書かれた詩、30
歳に満たない人の作とは思えないほど達観している、

立志尚特異 (立志は特異をとうとぶ)
俗流與議難 (俗流はともに議し難し)
不思身後業 (身後の業を思はず)
且偸目前安 (且つ目前の安きをぬすむ)
百年一瞬耳 (百年は一瞬のみ)
君子勿素餐 (君子素餐するなかれ)

志を立てるためには人と異なることを畏れてはならない
世俗の意見に惑わされてもいけない
死んだ後の業苦を思いわずらうな
また目前の安楽は一時しのぎと知れ
百年の時は一瞬にすぎない
君たちはどうかいたずらに時を過ごすことのないように

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2012年3月11日日曜日

【世界の街角からMM】第135号 エレバンへの道中 2012年3月11日


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メールマガジン「世界の街角からMM」       第135 2012311
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東北大震災から1年、犠牲者を追悼するともに今後の復興が進展するよう祈念い
たします。

さて、無理やり時間を取り10日間ほどエレバンとモスクワに行ってきました。こ
れまでは滞在先からのレポートがほとんどでしたが、今回は帰国後の日本からで
す。

先ずはエレバンまでの道中です。

▼目次
■アエロフロート日本就航45周年プロモーション
■ミスったアエロフロートのオンライン予約
■成田発モスクワ行きのアエロフロート便
■モスクワ・シェレメツェボ空港トランジット
■早朝到着したエレバン
■■後記
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■アエロフロート日本就航45周年プロモーション
「モスクワ往復35000円」こんなDMが届いていたのでアエロフロート日本支社に
確認したら、旅行期間、席数限定で私が問い合わせした時には少ないです、しか
も、228日までに旅行を終わる必要があります、というのでこれは除外した。
もともとそのつもりはなかったので特段問題はない。

今回は、目的地がエレバンとモスクワなので全旅程をアエロフロートが使えるこ
とから最も安いであろうとの思い込みからアエロフロートでの航空運賃をオンラ
インで確認した。HISにも問い合わせたがオンライン購入より2万円ほど高かった
ので、当初のとおりオンライン予約購入とした。

▼航空運賃(アエロフロート・ロシア航空)
フライトルート=成田-モスクワ(SVO)-エレバン
Fare =  USD 884.00(Equivalent Amount Paid) (JPY 67,700)
INSURANCE/FUEL CHARGES = USD 496.40
BOOKING SYSTEMS SERVICE FEE = USD 19.60
COMBINED TAXES = USD 87.80
Total Fare = USD 1487.80

■ミスったアエロフロートのオンライン予約
予約が完了してから、エレバンからモスクワへの便が意図していたフライトより
遅い便になっている事に気が付いた。エレバン21時発、シェレメツェボ010
着、アエロエクスプレスの最終便は030分、間に合わない。よってタクシーと
なる。これがややこしいので避けたかったのだ。

直ぐにアエロフロート東京支社へ問い合わせると、購入した航空券の予約変更は、
出発以降でないと受付できない、また、変更手数料は15000円だという説明。仕
方がないので、現地から変更することにして出発した。

このフライトの変更は、アエロフロートのエレバン支社で確認したが満席で取れ
ないという、翌日も同じ状況、しかも予約したクラスは用意できないとの回答。
ビジネスクラスなら空いていたようだが、タクシー代50ドル相当だし、特に翌朝
決まった予定があるわけでもないので、予約は変更せずにした。

▼アエロフロートの予約変更
航空券のクラスによって変更手数料が異なる。日本初のフライトの場合、変更手
数料が15000円と規定されている、何時時点のレートかわからないが100ユーロを
換算したのだろうか。その他の国ではユーロか米ドルベースとなり、現時点では
為替の関係で安くなる。

■成田発モスクワ行きのアエロフロート便

▼日本から初搭乗したアエロフロート
これまで、アエロフロートで日本に帰国したことが一度あったが、日本からアエ
ロフロートで出国したことはなく、今回のフライトが初めてとなった。前回の帰
国便はソ連時代なので、やや

ではどこでアエロフロートに乗っていたかと言えば、旧ソ連圏内、中央アジアや
コーカサスを行き来するのにモスクワを経由して乗り継いでいたのだ。

▼成田空港第一ターミナル北ウイングがスカイチームのターミナル
全日空やルフトハンザ航空等のスターアライアンス加盟航空会社は、第一ターミ
ナル南ウイングを利用しているが、アエロフロートをはじめとするスカイチーム
は第一ターミナル北ウイングを使っている。

▼成田発モスクワ/パリ行きSU576便
SU576便は、成田空港を135分に発ち、モスクワ・シェレメツェボ空港に1825
分に到着するフライトである。成田空港の出発掲示板には「モスクワ/パリ」と
あるのでモスクワ経由パリ行きのフライトということなだろう。使用機材はA320
-300、かなり大きく席数は302席とB747クラスだ。それがほぼ満席、しかも2月下
旬だと言うのに。

席の予約がオンラインで出来ると思っていたが出来なかったので早めに成田空港
へ行きチェックイン、窓側の席を確保した。成田からモスクワは日中のフライト、
窓から眺めは筆者にとっては重要なのだ。

アエロフロート・ロシア航空は、ヨーロッパ系航空会社の日本便のように日本人
客室乗務員は搭乗していないが、日本語を話すロシア人乗務員が乗務している。
客室乗務員程度の会話ならロシアで十分に賄えるということなのだろう、ソ連時
代からこの点は変わっていない。

フライトルートは成田空港を離陸後、一旦、太平洋上へ出てからUターン、丁度、
九十九里浜上空だ、そして、日本列島を北上し空きた付近で日本海へ、札幌付近
から西方向へ針路を変更し日本海上空を経てロシア・シベリア上空と進む。日中
のフライトなので窓からの景色を楽しんだ。

■モスクワ・シェレメツェボ空港トランジット
▼ロシア入国審査の簡素化
SU576便はほぼ満席だったが入国審査では日本人を見かけなかったのでほとんど
の乗客がトランジットでパリへ向かったか、その他のアエロフロート便に搭乗し
たと思われる。

今年からだろうか、入国審査の手続きが簡素化されたようだ。これまでは入国
カードに記入していたが、それが係員がオンラインでパスポートデータを入力し、
これまでと同じ用紙に印字されるようになった。あとはその用紙にサインだけす
ればよい、半券を返されるのでこれは出国まで持っていなければならない。

窓口の数も多く、手続きは面倒だろうが比較的スムーズに進んでいた。

MTSのリチャージ
トランジットでロシアに入国した目的の一つに、携帯電話のリチャージとデータ
通信用SIMのバランス確認であった。携帯電話SIMはまだ有効であったのでこれは
リチャージすれば済むが、データ通信用は状況が不明なのでSIMの番号を確認し
てもらう必要があった。

アエロエクスプレス駅の手前、スタバの前にMTSのショップがある。案の定、SIM
が無効になっていたので新たに購入することにした。RUB400だという、SIM代金
RUB50で残額は通信料金に充当されるという。早速このSIMUSBモデムに差し
復活させた。

■ダイナースクラブで使える無料ラウンジ-モスクワ・シェレメツェボ空港
年会費を支払っているクレジットカードの一つであるダイナースカード、この
カードを維持している理由に空港でのラウンジ無料利用があるからだ。シェレメ
ツェボ空港でもそのサービスが受けられる。数年前、Fターミナルでそのサービ
スがキャンセルになったことがあったので、どうなったかと今回改めて確認した
ところ、Eターミナルに使えるラウンジがあった。

GALAKTIKA
Eターミナル39番ゲート前

ダイナースクラブカードで使える空港ラウンジーモスクワ、シェレメツェボ空港

■早朝到着したエレバン
エレバン行きSU1864はモスクワを翌日の午前1時15分発、エレバンには4時1
5分に着いた。

ほとんど寝ていて覚えていないが、何か客室乗務員が英語で言ったような記憶、
とにかく眠かった。深夜のモスクワから深夜のエレバンへの移動なので外は暗闇、
自分がどこにいるのかを考える手掛かり探してしまいそうだ。

ボーディングブリッジから出国審査場へ進む。例によってビザを申請窓口で手続
きをしている間にほとんどの入国手続きが終了し列にはもう数人しかいない。テ
キパキと手続きが進み、免税店の中を通過してターンテーブルで荷物を受け取る
ようになっている。

カートは確か500AMD、ちょっと高いかな、利用代金を払ってブースから一台をも
らう。

新ターミナルが全面オープンしたのだろう、出口が前回と異なりやや手前になっ
ていた、こちらが本来の出口なのだろう、荷物のタグを見せて税関を通過、外へ
出る。

▼到着時にも使える免税店
エレバンの空港では到着時にも免税店が利用できる。ここでアルメニアブラン
デーを買って、スーツケースの中に入れて出国する。市内で買うと同じものでも
税金分の約10%が加算されているので重宝している。夏季にはここでポロシャツ
も調達した。

▼空港からのタクシー
扉の手前右側に予約しておいたAirTaxiのカウンターがあったので確認したが、
女性のスタッフは何も聞いていないという。アルメニアではよくあることだ、そ
れでそのまま外へ出たら、後ろから同じタクシー会社の人が追いかけてきた。

タクシーはLADAの新型、後部座席にキャリーオンを乗せたので助手席に座る。深
夜なので車は疎ら、エレバンのラスベガスはいつもの通りネオンが煌々としてい
る、20分程度で馴染みの通りにでた。

AirTaxiというタクシーなのだが、空港から市内中心部までで3200AMD(メータ
制)だったが、市内から空港へは1600AMD(同じくメータ制)と半額、不思議だ
が現実なのだ。

通常タクシーは燃料費の安い天然ガスを使用しているためトランクにそのガスタ
ンクが設置されている、そうなるとスーツケースがトランクには入らないという
こともあり得る、これはタクシーを呼んでから気が付くのが常だ。

■■後記
日本からこのルートでエレバンに行ったのは始めだったが比較的スムーズな移動
だった、モスクワでのトランジットで所要もこなせたし、ちょっと見なおした。

暗闇の中から道路脇に雪が多く残っているのが見えたが路面は凍ってはいない、
しかし、氷点下56度の寒さだった。今年の冬は長い。

6時ごろに部屋に入った。風呂にお湯を張り、身体を温めてから昼ごろまで休む
ことにした。こういたことができるのは素晴らしい。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第135 2012311
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