2012年5月29日火曜日

【世界の街角からMM】第139号 冬のモスクワ(3) 2012年5月29日

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メールマガジン「世界の街角からMM」       第139号 2012年5月29日
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まだモスクワの話が終わっていませんでしたので 続冬のモスクワ3です。

2月下旬、無理やり時間を取り10日間ほどエレバンとモスクワに滞在した行って
きた。

▼目次
■モスクワ・ベルニサージ民芸品マーケット
■ベラルーシ駅の荷物預かり
■シベリア鉄道の起点ヤロスラブリ駅
■シェレメツェボ空港Dターミナルとオンラインチェックイン
■HISモスクワ支店
■■後記
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■モスクワ・ベルニサージュ民芸品マーケット

今回のモスクワ滞在の目玉は、民芸品マーケットでマトリョーシカ他を物色する
ことであった。モスクワ市の東部、地下鉄3号線Партизанскаяパル
チザンスカヤ駅の前に入口があり公園の中へ歩いて行くとベルニサージュマーケ
ットという民芸品を販売しているマーケットがある。

これまで文字でしか知らないので是非現物を見ようと考えていた。冬の平日午後、
お天気は快晴だが、寒い。当たり前だが。辺りは真っ白だが、右側に池があるよ
うだ。

パルチザンスカヤ駅を出ると左手に巨大なビル群が建ち並んでいる。モスクワオ
リンピックの際に建設された巨大なホテルだ。今も下記のホテルとして運営され
ている。
Izmailovo Vega Hotel
Izmailovo Ganmma-Delta Hotel
Izmailovo Alfa Hotel

その右手にロシア語で「ベルニサージ」と書かれた門のようなゲイトがあり、そ
こを進んでいくと、テーマパークのようなお城が見えてくる、その手前が民芸品
マーケットだ。

マトリョーシカ、ホテルのショーウインドウは5人形構成、アルバート通りで以
前買ったマトリョーシカは7人形構成、ベルニサージでみたマトリョーシカは5人
形構成が多かった。

店は各ブースが決まっているのでそこに使用料を払って出店しているようだ。マ
トリョーシカだけに絞るとそれほど店は多くはないが、他の民芸品やソ連時代の
遺物など、見ていて楽しい。

マトリョーシカのお値段は大きさやペイント等で決まるようだ。いくつかの店を
見たが高さ20cm強、5人形構成で600-1200ルーブル(20-40米ドル)だった。凝
ったマトリョーシカはロシアの寓話を腹部に描いてある。

じっくりと吟味している時間もなく、第一印象で判断、手書きという600ルーブ
ルのマトリョーシカ2個をお買い上げ、1000ルーブルでどうだとオファーすると、
押し問答もなく商談成立、冬のこの時間だからね、とのこと。

帰りがけ、時計を見たら3時だったが、冬のこの時間、既に多くが店仕舞いをし
ていた。

写真:
http://jardin2005.exblog.jp/14944472/

■ベラルーシ駅の荷物預かり

ヨーロッパの鉄道駅ならば、概ね荷物預かり所がある。ロシアも例外ではなく、
ヨーロッパの鉄道サービスを踏襲しているようだ。

http://worldcityimg.blogspot.jp/2012/03/blog-post_475.html

今回はフライトが夜だったのでホテルをチェックアウトしベラルーシ駅からアエ
ロエクスプレスでシェレメツェボ空港へ向かうことにし、スーツケースを預けた。

荷物預かり所の場所は、1番ホーム左側の建物の地下になる。エレベータはない。
預け入れ手続きには、パスポートが必要となる。料金はRUB90(2012年2月)だっ
た。一日当たりだろうと思う。

日本の鉄道駅でも荷物預かりサービスはあるのだろうか?コインロッカーは見か
けたことがあるが・・・。

■シベリア鉄道の起点ヤロスラブリ駅
モスクワ・ヤロスラブリ駅、この駅がシベリア鉄道の起終点となる。ヤロスラブ
リと言うのはウラル山脈の手前に都市、ヤロスラブリ方面の先にウラジオストク
があるということなのだろう、しかし、遥か東となる。
http://eastriver229.blogspot.jp/2012/03/blog-post_04.html

http://moscow.ru/en/guide/trip_planning/transport/railway_train_stations/belorusskiy/

この駅を訪れたのは、1985年7月のある日、シベリア鉄道でこの駅に到着したか
らだ。2番線ホームだったと思う。ホームと駅舎は当時と変わっていない、2009
年にもここまで来たが、夜だったこともあり、一見して立ち去った。

ホームに立ちじっくりと駅構内を見渡す、すると当時の記憶が甦ってきた。

列車から降りてホームを駅舎の方へ歩いて行くと、時計が見えた。16時40分を指
していた。
http://1985.iio.org.uk/ussr/moscow_10.jpg

更に進むと駅舎前にナターシャと言う若いロシア人女性が日本語で話しかけてき
た。インツーリストの担当だった、職員ではなく、モスクワ国立大学東洋・アフ
リカ学院の学生で日本語と日本文化について学んでいて、夏休みなのでインツー
リストで働いているとの説明だった。子供のころ、東京に住んでいてNHKのロシ
ア語講座に出演していたという、そんな話をホテルまで行く車を待っている間、
駅舎の中のインツーリストの部屋で話した。

■シェレメツェボ空港Dターミナルとオンラインチェックイン
日本便は既にDターミナルへ移転している。今回は、日本との往復フライトなの
でDターミナルを利用した。

ここにはオンラインチェックインというサービスがある。チェックインカウン
ター前にオンラインチェックインマシンが並んでいる、そこで名前などを入力し
て搭乗券を受け取り、その先の荷物ドロップインで預け入れ荷物をチェックイン
する。

周りを見渡したところチェックインカウンターは空いていたがこのオンラインチ
ェックインを試してみた。アエロフロートのオフィスでは安チケットだったので
席が予約できなかったが、ここで席を指定することができる。

しかし、東京行きのアエロフロートの場合、ヨーロッパからの乗り継ぎ客がほと
んどなので、ロシア国内からの客もいるが、シェレメツェボで早めにチェックイ
ンしたつもりだが、その時点では乗り継ぎ客がチェックイン済みなので、選択肢
は少なかった。窓側の席は既に無かったが、後ろの方に通路側の席があった。
http://www.svo.aero/en/

このシステム自体は特に問題なく動作していた。ウェブ上からもオンラインチェ
ックインができる、これは出発の24時間前からなのでその時点ではきっと席の選
択肢も多いことだろう。

▼前号で紹介したペトロフカ通りのアエロフロートのオフィス
http://eastriver229.blogspot.jp/2012/05/blog-post_29.html

■HISモスクワ支店
2010年4月ごろに支店を開設したようだ。ブログにそうあった。

モスクワ在住日本人は約1500人と言われているので需要があるのだろうかと考え
たが、ロシア人の需要がかなりあるようだ。

ブログ、生情報満載でとても興味深い。また、モスクワ行きを計画しよう。

HISモスクワ支店
http://www.his-russia.ru/index_jp.htm

HISモスクワ支店ブログ
http://ameblo.jp/his-russia/

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Japan on the Globe-国際派日本人養成講座
http://archive.mag2.com/0000000699/index.html

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《WEB熱線》アジアの街角から
http://chinachips.fc2web.com/common/31mag.html

■■後記
今日でGWもお仕舞いと思っていたが、あっという間にその後も時間が過ぎ去り、
5月も終わりなのだ。

梅雨前のこの季節、爽やかで好きなのですがもうすぐ梅雨、脱出したい気分です。

2月のモスクワ滞在覚書、時間がかかりましたが今号でお仕舞いです。

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メールマガジン「世界の街角からMM」第139号 2012年5月29日
発行責任者:飯尾彰敏 Copyright(c) Akitoshi Iio All Right Reserved.
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2012年5月3日木曜日

【世界の街角からMM】第138号冬のモスクワ(2) 2012年5月3日


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メールマガジン「世界の街角からMM」       第138 201253
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既に春になってしまったのですが、冬のモスクワの続き2です。ちょっとしたモ
スクワの魅力です。

2月下旬、無理やり時間を取り10日間ほどエレバンとモスクワに行ってきた。

▼目次
■モスクワ環状道路とペトロフカ通り
■ペトロフカ通り20番地のアエロフロート・ロシア航空事務所
■今でもTsUM
■大改修が終了したボリショイ劇場
■■後記
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■モスクワ環状道路とペトロフカ通り

後述するアエロフロート・ロシア航空の事務所へ行くために地下鉄9号線チェー
ホフスカヤ駅で下車、目の前のBoulevard Ringであるペトロフスキー大通り(Pe
trovsky Boulevard)からペトロフスカ通り(Petrovka Str.)へ入る。地図上では
このように容易だが、実際の空間は地図とは異なるので、注意深く記憶している
地図と目の前に広がる空間を比較する。

間違いないようだ、目の前がプーシキンスカヤ広場、中央分離帯のある広い通り
がペトロフスキー大通りだろう。右方向(東)に行けばペトロフスカ通りのはず
だ。

駅からは緩やかな下りとなっている。雪道を暫く歩くと交差点があり右へ曲がる
とペトロフスカ通りとなる。左にUpper St.Perter Monasteryが見え、右にはモ
スクワ近代美術館が現れた。ここから、テアトル広場まで緩やかな下りだ。ペト
ロフスカ通りと平行して西側にモスクワの銀座通りと形容されるトヴェルスカヤ
通り(ソ連時代はゴーリキー通り)が赤の広場へ向かって下っている。こちらは裏通りと言う感じで静かだ。

チェーホフスカヤ駅前の広い通りはBoulevard Ringと呼ばれ、モスクワの環状道
路の一つで、内側から2番目に位置する。

1.Garden Ring (Bulvarnoe Kolco)17世紀旧市街(Zemlyanoy Gorod)を囲む道
2.Boulevard Ring(Bulvarnoye Koltso) 旧城砦に沿った道路
3.Sadovoye Kolco、地下鉄環状線と重なる環状道路
4.The 3rd Transport Ring、半径約5km、現在のモスクワ市街地の端
5.The 4th Transport Ring(建設中)
6.MKADMoscow Ring)、モスクワ市境界沿い道路

このようにモスクワ環状道路は5+1(建設中)、爆発的な自家用車の増加から
ソ連時代に建設された道路ネットワークは既に容量オーバー、慢性的な渋滞が発
生し、モスクワの深刻な都市問題となっている。ソ連時代はどうか?広々とした
道路と少ない自動車交通だったので、つまり道路容量が十二分に足りていたので、
非常にゆったりとしていた。

チェーホフスカヤ駅前のBoulevard Ringは城壁を取り除いて道路としたため、中
央分離帯が公園となっている。札幌の大通公園か、名古屋の100m通りのような趣
だがそれほど広くはないが、周囲の歴史的な建物との調和が取れしっとりとして
いる。

この通り、ボリショイ劇場とTsUMの間の通りで高級ブティックが並んでいる。特
に縁があるわけではないが、歩いていて視野に入ってくる。路上駐車ばかりで閉
口するがソ連時代は駐車場なんていう概念はなかったのだろうなと物見遊山で歩
いていたら、左にアエロフロートのサインが見えた。

■ペトロフカ通り20番地のアエロフロート・ロシア航空事務所

都心のアエロフロート事務所は、ネットで検索したらペトロフカ通り20番地にあ
ることがわかった。ここが最も行きやすいが、地下鉄駅に近いわけでもない。も
っと便利な場所にないものかと検索したが良くわからず仕舞いだった。散歩がて
ら出かけることにしたのだ。

事務所での対応は非常に丁寧だった。番号札を取って順番を待つシステムだが、
誰もいないので直ぐに順番が回ってきた。期待せず、カウンターの中年女性に英
語は話すかと挨拶代わりに一応聞いてみたが返答は期待通り「ニェット」だった。
しかし、以心伝心、何をしたいかは直ぐに理解してくれるところがロシア人らし
い。

席が予約できるかどうか、それを確認するためにわざわざ出向いた(半分以上散
歩気分ではあったが)のであるが筆者が買った安チケットでは出来ないという回
答だった。それよりもこの界隈の散策の続きをすることばかり考えていた。オフ
ィスが快適だったので、椅子に腰かけ次のルートを練った。

Aeroflot Ticketing Office
Petrovka Str., 20/1

■今でもTsUM
ペトロフスカ通りをさらに進みむと左側、ボリショイ劇場の手前、にTsUMがある、
小奇麗なビルだ。このTsUM、日本語にすれば中央共通デパートとでも訳すのだろ
うか、要するにソ連時代のデパートと言えばTsUMであった。

TsUM - Central Universal Department Store
Russian:
ЦУМ-Центральный Универсальный Магазин,

ソ連時代とソ連崩壊後で異なる点は、国産品が限りなく少ないということだろう
か、しかも、世界のブランド品ばかり販売している印象だ。そして、ソ連時代に
は庶民でも縁があったデパートが、ロシアになりTsUMは敷居が格段に高くなった
と言えよう。エントランスにはヨーロッパの高級自動車マセラッティが展示され
いた。

TsUM

■大改修が終了したボリショイ劇場
アエロフロート・ロシアし航空の事務所を出てペトロフスカ通りをそのままテア
トル広場方面へ向かえばボリショイ劇場の横に出る。

ボリショイとは大きいという意味なので、大劇場という名の劇場であるが、旧ソ
連ではどこでもそう呼んでいたと聞いたことがある。メトロポールホテルの前に
鎮座し、正面右側がペトロフスカ通り、その右側にTsUMがある。

正式には国立アカデミー・ボリショイ劇場という、ロシアを代表するバレエ、オ
ペラ劇場であり、ボリショイバレエはこの劇場を本拠地としている。1825年、帝
政ロシア時代に落成し、ソ連時代を通してロシア芸術の中心的存在であったが、
老朽化のため2005年に閉館、20111028日、6年の歳月と200億ルーブル超を投
入した大改修が完了した。

真新しさを感じるファサード、破風が太陽神アポロンの四頭立て馬車の彫刻に換
えられている。


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ロシア政治経済ジャーナル

WEB熱線》アジアの街角から

■■後記

モスク滞在後半の紹介でしたが、4月は引っ越しとその後の片づけで前回から時
間が空いてしまいました、悪しからず。

それから冬のモスクワは今回でお仕舞いにする予定でしたが、記憶をたどってい
るうちに項目が増えてしまったので、次号も冬のモスクワとする予定です。

さて。都市を把握するにはとにかく歩くことが重要です。それは人間のスケール
で記憶できるから、車で通り過ぎるとほとんどのことがインプットされない。そ
ういう心情から特に都心部では歩きまわることにしている。欲を言うならばテー
マを持った上で歩きまわりたい。

最近、街歩きのような紀行文となってきた。

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メールマガジン「世界の街角からMM」第138 201253
発行責任者:飯尾彰敏 Copyright(c) Akitoshi Iio All Right Reserved.
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