2013年2月12日火曜日

【世界街角通信】第157号 インドとパキスタン(6) 2013年1月27日



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メールマガジン「世界街角通信」       第157 2013127
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昨年から南アジアと縁ができました、今回はインドとパキスタン(6)です。現在、
インドですのでパキスタンはもう少し先なります、悪しからず。

▼目次
■コルハプールの二夜その2
■近代的なスーパーStar Bazaar
■コルハプール中心部のヒンドゥー寺院Shri Mahalakshmi Temple
■コルハプールからプネーへ、そしてデリーへ戻る

■■後記
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■コルハプールの二夜その2

 翌日は仕事で3箇所に滞在した。2箇所はコルハプール行政区(県と訳すのだろ
うか)内(Yalgud and Hupari, Kolhapur District)、もう一か所はプネーに1
時間ほど戻った国道4号線沿いのSangli Districtだった。土地勘がないのでどこ
へ行ったのやらまったくわからなかったが、道路は整備され良好、インドはとに
かく広いとの印象を受けた。

 この日も一日中走りまわっていたが夕飯をちゃんと食べようとこれまでよりは
早めに切り上げてレストランを探した。もちろん同行のインド人が探すわけであ
るが。彼らは何度か出張してきているので情報は持っているはずだ。ということ
で、お任せであるホテル内にあるレストランへ行った。彼曰くここが一番とのこ
と。

 どうやら地方都市はホテル併設のレストランが適当ということのようだ。コル
ハプールの名物は、「マトン」、お任せでマトンカレーだったかマサラだったか
覚えていない、それから、シュリンプの焼き物、野菜カレーとサラダを注文した。
そらから、ライス、ナン、ロッティ。筆者がロッティを注文したのだがどうやら
健康的らしい、精製していない小麦粉を使って作るのだそうだ。料理は昨晩より
ずっと美味しかった。

 昨晩、一人のインド人がウイスキーを飲んでいたので今日は何を飲むのかと聞
いたら、飲まないという。なぜかと言うと、この日は飲んではいけない日とのこ
と、満月の日だったようだ。インドには時々このような禁酒日があり、レストラ
ンでも酒類は出さない。90年代にカルカッタで仕事をしていた時を思い出した。

 食事の後、インド人をホテルへ送りそれから夜のコルハプール探索に出かけた。
ドライバーも私もこの街を知らない、ドライバーは生まれも育ちもムンバイでこ
の街は2度目だが良く知らないと言う、ではどうやって探索するか?

 とにかく商業的に中心地と思われる方向へ車を進める。鉄道駅があるが果たし
て中心に近いのか否かは全く分からない、道路沿いに出店がいくつか出ている、
ドライバーに聞いてもらい走り回ってみたが街の核が解らない。案内も地図もな
い手探りなので繁華街と思われるところで車を止めて人の流れを見ようと試みた。

 タクシーやリクシャーが客待ちで停車しているが特段大きな流れがあるわけで
はない。目立ったことと言えば、停車していた反対側で結婚式の銅鑼が鳴り響き、
一団の行進が夜のコルハプールを練り歩く光景を見たことだ。

Kolhapur Corporation

Kolhapur District

Kolhapur World

Kolhapur Tourism

Hotel Victor Palace

■近代的なスーパーStar bazaar

 ホテルの目の前に新しそうなスーパーマーケットがあった。かなり大きそうな
ので一度は販売している商品を見てみようと思い、夜の探索で成果がなかったの
でここへ寄ることにした。

Star bazaar」というTATAグループが経営している昨今のハイパーマートでイ
ンドでは第8番目のスターバザーだ。

Star Bazaar for a shopping spree

 いわゆる大型のスーパーマーケットで8時から22時半まで営業している。商品
はインド製品や東南アジア製品が多く日本のスーパーマーケットとも変わらない
品揃えだ。本当に私の記憶は今は昔、かなりの更新が必要な状況を痛感した。

 デリーではホテルと事務所の往復しかしておらず、1日しか滞在していないの
でどこへ行く時間もなかったのだが、このような生活状況を掴んでおくことは海
外で滞在するためには非常に重要なことなのである。

 筆者は不足していた綿棒、シャンプー、歯ブラシを購入した、質は大変良く東
南アジアと品物は同じだ、ライセンス生産なんだろう、Made in Indiaとなるだ
けだ。

 運転手もここは安くて質が良いといい、靴下を買っていた。

■コルハプール中心部のヒンドゥー寺院Shri Mahalakshmi Temple

 三日目の午前中、中心部のヒンドゥー寺院前にとある店舗があり、そこを視察
しようということになった。その寺院は、Shri Mahalakshmi Temple、ビジネス
に関係がある神様のようだ。日曜日だったからなのか、多くの参拝者が来ていた。

 入口があったのでそのまま入ろうと思ったら呼び止められた、ここは、土足厳
禁、入口横で靴を預けて裸足で入る。同行したインド人と一緒に寺院本堂の周囲
を一周したが混んでいるので中には入らなかった。間近にヒンドゥー寺院を観た
のは何十年ぶりのことか、彫刻が美しい。

 寺院の周囲は門前町の様相を呈し、歩行者専用道路になっていて店舗が軒を連
ねている。路面では露天商が季節の果物を売り、その横ではカツラを売っている
のだろうか、マネキンにかぶせていた。また、皮の草履がここの産地で、皆買い
求めている。

 お目当ての店舗は、日曜休業で閉まっていたがここまで来れたことは幸いであ
った、さもなくばコルハプールの中心を知らずままこの街を去ることになってい
たのだから。

Shri Mahalakshmi Temple

Shri Mahalakshmi

■コルハプールからプネーへ、そしてデリーへ戻る

 目的が果たせないことが明確になったので寺院の周囲にあるショップを興味本
位に見て歩き、プネーに戻ることにした。今夕、ここからデリーまでエアーイン
ディアで移動する。中心市部で運転手が道に迷った、なかなか幹線道路へ戻れな
い、そんな道だった。

 途中、橋の上で車を停め、歓迎に戴いた花束などを川に戻した。どこでもそう
だが、インドではこのような花束で歓迎することは知らなかったし初めてだった。
ターバンのような布も頭に巻かれた。90年代にカルカッタで仕事をしていた時に
はこんなことは無かった記憶、お祭りには招待されたが。

 ある料金所でイチゴを売りに来た。近くで栽培しているという、同行インド人
二人を1パックづつ購入した。イチゴは傷みやすいのでその場で食べる以外は手
を出せないし、日本のイチゴの味を知っているので止めておいた。

 プネー市内に入り、プネー事務所長の案内であるレストランで昼食を食べた。
インドのレストランはファミリー用(女性が入っていなければならない)とそれ
以外にテーブルが分かれている、男だけだったので我々はファミリー用には入れ
ずそれ以外のテーブルで食事した。どちらかと言えば、ファミリー用のが好条件
の印象だ、その方が投下金額が大きいだろうから。

ViertualPune

ClickIndia-Pune

 食事は大変美味しかった。いつものことながらインド料理で外れることはまず
ない。筆者は基本的には酒類はほとんど飲まないが、インドビールを一口だけい
ただいた、キングフィッシャーという銘柄だっただろうか、口当たりが良かった。


 食事の後、レストランの入り口に売店がありインド人二人が向かった。ドライ
バーもだが。葉っぱに何かを付けてむしゃむしゃとやり始めた。嗜好品なのだろ
う、名を失念したが、試す気にはなれなかった。

 ムンバイのホテル代が立て替え払いとなっていたので、プネー事務所長へ支払
わねばならない、現金を持ち合わせていないのでATMからクレジットカードでキ
ャッシングをしようとしたのだが受け付けてくれない。ATMは通り沿いに多い、
レストランの近くで使ってみたが、キャッシング出来ないので、このときは、Ba
nk of Indiaという銀行、それではとプネー中心部の行政機関が集まる地区にあ
HSBCで試みるも現金が下ろせなかった。

 多分、空港なら大丈夫だと楽観的に考えていたが立て替えたインド人の必死の
様子が伝わってくる、大金ではないが小額という金額でもない。どうしても引き
出せない場合は、デリーで両替して手渡すことにした。

 空港に着いて、見渡すとATMのボックスを見つけた。再度、引き出しを試みる
と、しっかりと現金が出てきた、これで、彼に返却することが出来、目出度し、
目出度しであった。

 プネーの空港はローカル空港のような国際空港であった、しかし、国内線主体
ではある。エアーインディア(AI)の850便は1840分発、デリーには2040
着であった。フライトの1時間半くらい前に空港に着いたので、同行のもう一人
のインド人と話しながら待った。外国人もちらほらいる、日本人ビジネスマンや
工場勤務であろうと思われる人たちもだ。

 エアーインディア、かなりサービスレベルが高い、数少ないサンプル数ではあ
るが概ねオンタイムの出発となっている。一時はスターアライアンスへの加盟が
承認されたが意見が合わなく最終的に加盟に至っていない。

 空港ではセキュリティチェックは厳しい、手荷物にはチェックしたというスタ
ンプがタグに押印されるが、ゲートから搭乗するときにそのタグがないと乗せて
くれない、タグは紙なので何かの拍子に容易に外れてしまうので取り付け場所等
を注意していなければならない。

Pune Airport

Pune Municipal Corporation

Pune District

■■■お薦め本■■■

戦後史の正体 (「戦後再発見」双書) 孫崎 享

★★★お薦めメルマガ★★★

Japan on the Globe-国際派日本人養成講座

ロシア政治経済ジャーナル

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■■後記

短期ながら密度の濃いインド滞在となった。もう2-3回行くとインド通になるの
かもしれない、どうだろうか、決して合わないことは無いとは思うが。

インドを統治したムガル帝国の皇帝バーブル(バブールだと思っていたがこちら
のようだ)はインドからは天山山脈の彼方、フェルガナ盆地の出身なのだから不
思議だ、サマルカンドの領主がカブールの領主となり、北インドへ侵攻した。

ムガルとはペルシャ語でモンゴルを意味するそうだが、バーブルはチンギス・
ハーンの末裔であり、チムールの末裔でもある。

なぜ、中央アジアにいたバーブルが南下しインドまでやってきたのか、それはこ
の地域の歴史を紐解かねば解るまい。

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