★☆☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ メールマガジン「世界街角通信」 第179号 2013年11月23日 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 皆さま、こんにちは、世界街角通信です。 塩漬けとなっていたインド・パキスタンの続き、パキスタン編です。昨年から南 アジアに関係し、インド編を年初に報告しています、今号はインドとパキスタン (11)に相当し、パキスタン(4)となります。 ▼目次 ■カシミアとパシュミナとシャトゥーシュ ■■後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■カシミアとパシュミナとシャトゥーシュ Cashmere Pashmina Shahtoosh について、今回はさわりだけです。 90年代後半、日本では「パシュミナ・ショール」が巷を賑わしたことがありまし たが、今はもう昔の様相です。しかし、この手の良品は常備品化しているのでは ないでしょうか、筆者はそう感じています。 http://ameblo.jp/sundarimica/entry-11108052919.html 筆者の認識不足から「シャトゥーシュ」は今回初めて耳にした生地です。チベッ トアンテロープの毛を使った生地でカシミアよりも滑らか且つ希少ゆえ高級素材 とのことですが、絶滅危惧種でありワシントン条約で取引が禁止されています。 筆者はこのような質の高い実用的な地域特産品については非常に関心が高いこと から、パキスタン初出張を機に、今回は後学のためにパキスタンの特産品でもあ るとと思いこんでいたパシュミナ関連製品について若干ながら掘り起こしてみま した。 ▼ショールとストール ストール:中世のカトリック聖職者の衣裳が元になっている女性用の細長く幅の 広い肩掛け、防寒と装飾のために用いられます。 ショール:ペルシアの肩掛けが元になっている。形は、正方形、長方形、三角形 など様々。防寒・ホコリよけのために利用される。 ストールは細長い帯状のものを指し、それ以外の形状のものはショールと表記し ていることが多いようです。 基本的に同義語のようです。 http://www.shokkohsys.co.jp/faq/201004/post-14.html 現物は、アマゾンで販売しているパシュミナをご覧ください。カスタマーレビ ューも参考に。 100% パシュミナ ストール http://www.amazon.co.jp/dp/B005JBKE7E ▼パシュミナとカシミアの違い? パシュミナ: インド・カシミール州ラダック地方の4000m以上の高山地帯に生息するパシュミ ナ種山羊(カシミヤ山羊(Capra hircus laniger)、ヒマラヤ山羊)の顎髭の産毛 (太さ約10-15ミクロン、人間の毛髪の約6分の1の細さ)を紡いで織り上げた生 地。 カシミア: 同じ山羊の毛ですがパシュミナよりもやや太い繊維 (太さ約16-18ミクロン程、 人間の毛髪の約6分の1の細さ)で織り上げた生地を指す。 パシュミナは、カシミヤ繊維等を糸に紡ぎ織り上げた、ネパールやインドで伝統 的に作られてきたストール・ショールおよびその素材を指す。 ▼生産地 カシミアは、中国、モンゴル、ネパール、インド産が主流、あれれ、パキスタン は含まれていないのですね。 未精製のカシミア繊維の最大の生産国は中国で、採取量は1年あたり約1万トンと 推定される。モンゴルは3千トン以上、他の生産国はインド、パキスタン、イラ ン、アフガニスタン、トルコと中央アジア諸国である。カシミア繊維の世界総採 取量は推定1万5000--2万0000トン/年である。これらの地域では、カシミアは重 要な輸出品となっている。 この繊維から、油脂、ほこりと剛毛を取り除くと、製品としてのカシミアができ る。山羊1頭あたり500gの繊維が、最少で150gとなり、世界の生産量は約6500ト ン/年と推定されるとのこと。 ヨーロッパでは、パシュミナとカシミールが一緒になってカシミアと呼ばれるよ うになったので、カシミア生地とパシュミナ生地は同じとなるが、毛の太さが異 なるだけのようです。 ▼パシュミナ 一般的に流通しているパシュミナの中には、シルクとパシュミナの混紡があり、 モンゴル産羊毛と中国産シルクをインドとネパールの工場で機械織りしたものだ という。これはカシミア生地ではないのでパシュミナとは言えない。 「パシュミナ」という名称はムガール帝国時代から100%パシュミナ種山羊の 手織りを言うが表示が標準化されているわけではない。 パシュミナ…パシュン、チャングラ、Capra hircusカプラ・ヒルカス(高山性山 羊)、アイベックス、アイラス・カプラ・アイベックス…定義混乱)・・・。 シャトゥーシュを買わないで!(環境省) http://www.env.go.jp/nature/yasei/leaflet_shtsh.pdf ★★★フォーラムのご紹介★★★ ★中央アジア・コーカサス開発研究会(グループ) http://www.facebook.com/groups/298398100231283/ ★露・東欧地域研究会(グループ) https://www.facebook.com/groups/436215346470056/ ■■後記 イスラマバードには2泊の予定だったが、着いたら勝手に1泊にされていた、どう なっているのだ。なので夜にイスラマバードに着いて夜カラチへ移動した。 気になっていたカシミアとパシュミナの概要です。今回、新たに認識したシャト ゥーシュについては別な機会にまとめる予定です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ メールマガジン「世界街角通信」第179号 2013年11月23日 発行責任者:飯尾彰敏 Copyright(c) Akitoshi Iio All Right Reserved. E-mail:iio.tokyo@gmail.com 公式サイト1:http://worldcity-mm.blogspot.com/ (メルマガ用) 公式サイト2:http://worldcityimg.blogspot.com/ (photo gallery) Twitter: http://twitter.com/moskvichka55 ご意見・ご感想:http://form.mag2.com/slicleapru ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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2013年11月23日土曜日
【世界街角通信】第179号 カシミアとパシュミナとシャトゥーシュ 2013年11月23日
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