2009年11月25日水曜日

世界の街角からMM第36号 ラトビア・リトアニア紀行(3) 2009年10月24日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第36号 2009年10月24日
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今回はリトアニアの首都ヴィリニュスです。ラトビア・リトアニア紀行、これま
での中央アジアから趣向を変えてちょっと垣間見たバルトの国々。
▼目次
■ヴィリニュス
◆リーガからヴィリニュスへ
◆ヴィリニュス・バスターミナルと鉄道駅
◆旧市街散策
◆ゲディミナスの丘
◆Europe Business Centre
◆両替
■■編集後記
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■ヴィリニュス
ネリス川とヴィルナ川の合流地点にあるヴィリニュスはバルト海まで312kmと内陸
に位置する人口やク54万人のリトアニアの首都だ。第二次大戦前はカウナスが首
都だったが、これはどうも暫定的な措置で、歴史的にはヴィリニュスがリトアニ
アの都だったようだ。

独立後は、エストニアやラトビアとは異なり、残留ロシア人に対しほぼ無条件で
国籍をあたえている。その後、西欧諸国との結びつきを強めており、2004年3月29
日にはNATOに加盟し、さらに5月1日には欧州連合(EU)へ加盟した。EU並びにNAT
Oへの加盟は他のバルト諸国と同日だ。

旧市街は、ヴィリニュス歴史地区(文化遺産、1994年、(i)(ii))として世界遺産
に登録され、観光客も多い。東欧最大といわれる旧市街、かなり見所が多かった。

2009年はオーストリアのリンツと共に欧州文化首都にも選ばれている。
http://www.culturelive.lt/en/main/

ヴィリニュス市役所
http://www.vilnius.lt/newvilniusweb/index.php/110/?

◆リーガからヴィリニュスへ
EuroLineのバスでリーガからヴィリニュスへ移動した。料金は片道15Euro、バ
スの車輌により若干料金が異なる。予約は窓口でも出来るが今回は事前にオンラ
インで予約した。以前にも説明したが、キャンセルは窓口しか出来ないので、は
っきりしない場合は数日前に窓口で購入するのがよい。

バスは快適な旅、リーガ-ヴィリニュス間は現在道路の拡幅とリハビリテーショ
ン中でそれほどコンディションは良くないが、スムースな流れと車窓からの農村
風景は、収穫が終わった時期なのだろう、快晴のお天気の下のんびりとした印象
だった。

所要約4時間、ヴィリニュス近郊から道路が6車線の高規格になり、さながら西
ヨーロッパの都市のようだ、実際、ヨーロッパの都市なのだが。この国がソヴィ
エト連邦構成国家であったとは沿線のヨーロッパや日本の自動車ディーラーや商
業施設を見ていると想像ができないほどだ。

ヴィリニュスの都心の手前、近代的な真新しいカーテンウォールの高層ビジネス
センターが所々に見られ、緑濃い谷に位置するこの町の表情にアクセントを与え
ているかのようだった。

バスセンターへは、旧市街の鉄道を挟んで反対側からアクセスしたので、実際、
都心なのかどうかわからなかったが、バスを降り、ターミナルを出ると、そこは
ヴィリニュス駅前だった。午後2時に到着、丁度4時間かかった。

Eurolines
http://www.eurolines.ee/en

◆ヴィリニュス・バスターミナルと鉄道駅
旅行をしていると必ずバスターミナルや鉄道駅を経由する。それゆえ、その状況
を把握しておくことは次の旅程を考える上でも必要不可欠だ。

初めての都市ゆえ、実際、ヴィリニュスのどこに付いたのか地図とにらめっこし
ながらロケーションの確認をし、それが終わると周辺の状況を確認した。

バスターミナルは、鉄道駅の前に位置し、市内の公共交通機関であるバスやトロ
リーバスとも接続良く、更に、ホテルも想定どおり歩ける距離だった。

長距離バスネットワークが非常に発達しており、サービスレベルも高い。この
ターミナルからも西ヨーロッパやキエフ、ミンスク、サンクトペテルブルクなど
の都市をはじめ、国内の地方都市へも連絡されている。

その後、駅を散策、こじんまりとしているが機能的、駅の中にはツーリスト・イ
ンフォメーションがあり、市内の地図や案内を収集、2万分の1の地図は販売(12
Litas、480円相当)されている。両替をするつもりだったが構内にはなく、駅の
隣の銀行を紹介された。

銀行へいくもかなり混んでいたので、ではと、先を急いでホテルへ向かった。荷
物はほとんどリーガのホテルに預けてきたのでディパックだけ、地図で場所を再
確認し、午後のヴィリニュスを歩き始めた。

◆Hotel Rinno
Hotel Rinnoには徒歩10分程度で着いたと思う。非常にアットホームなレセプショ
ンの対応とインテリア、部屋はかなり広く、ダブルベッド、ワードローブ、デス
クがあり、南向きなのだろう午後の日差しが部屋に差し込んでいた。昨晩よりか
なり快適な印象、バスルームもシャワーだけだがかなり広い、朝食は中庭に面し
たレストランでとる。

webで探したホテルであるが、かなり当たりだ。場所は旧市街の中心よりやや外れ
ているが徒歩圏、宿泊料金は1泊朝食付きで49Euro。

http://www.rinno.lt

http://baltic.iio.org.uk/balt_hotel.html

◆ヴィリニュス旧市街散策
ホテルに荷物を置いて早速旧市街へ出かけることにした。午後2時に着いたので散
策に出かける時には3時ごろになっていたのだろうか、それでも日が高く、十分に
歩き回ることが出来た。まだ夏時間だったのだろうか。

レセプションでウォーキングルートを聞き、先ず、ホテルから旧市庁舎前広場を
目指して歩き始め、Radisson SAS Astorijaの横の通りでた。目の前のピンクの教
会、St.Casimir Churchと背景の青空に目を奪われつつ仰ぎ見た。

旧市庁舎前広場には、小さなピラミッドが設けられ子供たちが描いたであろう絵
がはめ込まれていた。

ここから、Vokieciu Gatve、中央が並木道になっているショッピング通りを経由
してDominikonu gatve、そして、Stikliu gatveを遠回りし、旧市街を貫くDidzio
ji gatveに戻った。

ランチはバスの中で持参したパンを少し食べたがさすがにお腹もすいてきたので
この広場に面したカフェで休憩をかねて軽食を取る。屋外に出されたテーブルの
一番前に陣取り、路行く人をウオッチする。土曜日なんでのんびりとした雰囲気、
非常に心地よかった。この店、客層も高いようでシャンパンを開けているグルー
プもあった。その時、目の前に真っ赤なスポーツカー、何だろうか、見かけたこ
とがない車だ、が止り、中からゴージャスなマダムが降りてきて、そのシャンパ
ンを開けている客のテーブルへ吸い込まれていった。

その後、カフェから旧市街を貫くネリス川へ向かって下っているDidzioji gatve
をGediminas Hillの麓にあるVilnius Cathedoralへ向かって歩き出した。途中、
ヴィリニュス大学があったがここはあまり見なかった。Vilnius Cathedoral、こ
の横には大きな広場があり多くに市民が集まっていた。

そろそろ本格的に両替をしなくてはと思い、Cathederalから続くショッピングス
トリート、Prospektas通り、ホテルのレセプションから聞いたルート、で両替所
を探すが見つからず、Novotelがあったので両替可能かどうか問い合わせたところ、
ホテルでは受け付けていないが、ホテルの反対側にあるGediminas9というショッ
ピングセンターの1階に銀行があることを教えてもらう。

そこで無事両替をし、ついでにショッピングセンター内を冷やかしてから、小銭
が必要だったGediminas Hillへ行く。ネリス川沿いの博物館側にフニキュラ
(ケーブルカー)があるのでそれで丘の上へ登った。

http://baltic.iio.org.uk/vilnius.html


◆ヴィリニュス旧市街(補足)
翌日、カウナスへ行きバスを10時過ぎへ変更したので少し時間が出来た、それで、
まだ見ていない旧市街を散策した。中央市場があったがここは今回はパスして、
旧市街の入り口、Gates of Dwonを見学する。この辺り、城壁が若干残っている。
そして、城壁門の内側が教会になっている。振り向くと十字架に見下ろされてい
る。

参考までにwikiにあった第二次大戦前のヴィリニュス民族構成を掲載しておく。

1931年の民族構成
* ポーランド人 -- 65.9%
* ユダヤ人(ポーランド語とイディッシュ語の両方を話す) -- 28.0%
* ロシア人 -- 3.8%
* ベラルーシ人 -- 0.9%
* リトアニア人 -- 0.8%
* ウクライナ人 -- 0.1%
* その他 -- 0.2%
(wiki)

現在世界遺産となっているヴィリニュス歴史地区(旧市街)の住民のほぼ 100 %
はポーランド人であったが、第二次世界大戦でヴィリニュスがソヴィエト連邦領
となり、リトアニア・ソヴィエト社会主義共和国に併合されるとこの街のポーラ
ンド人の多くがポーランドへと追放され、住民はリトアニア人とロシア人になっ
た。

◆ゲディミナスの丘Gediminas Hill
ネリス川沿いの博物館側にフニキュラ(ケーブルカー)があり、これで丘の上へ
登った。どうやら観光地でもあるがデートスポットでもなるようだ。

丘の上に城砦があり、入場料が必要、さらに上に登る。ここからはヴィリニュス
の街が一望できる。ネリス川側は新市街、反対側は旧市街、日の光から、新市街
は東側、旧市街は西側になるのだろう。

ここからの眺めはきっとヴィリニュス一の眺めだと思う。蛇行するネリス川の流
れと新市街地のビジネスセンター、他方、バロック建築を主体とするヴィリニュ
ス旧市街、教会の数々、直ぐ足元に巨大なVilnius Cathedoralとその鐘楼がみえ、
Cathederalから続くショッピングストリート、Prospektas通りの賑わいも若干だ
が覗いていた。

城砦の屋上の真ん中にはリトアニア国旗がはためき、存在感を示している。新市
街側にも丘があり、白い十字架が見え、観光客も見える。今回は時間なくこちら
へは足を伸ばしていない。

◆Europe Business Centre
ゲディミナスの丘の麓にある博物館を出て、ネリス側沿いに橋を二つほど先まで
歩く。Neris川に架かるGreen Bridge (Zaliasisi)と呼ばれる橋を渡り、次の交
差点(右角ホリデーインホテル)を右へ行くとEuropa Business Centre、近代的
な高層ビル群。中にショッピングモール、Europe Shopping Centreがある。

この前に建っているヨーロッパタワー、円柱の建物、この建物がバルト三国で最
も高い高層ビルとのこと。
http://www.europa.lt/en/

途中、ボートハウスのような建築物がネリス側に浮かんでいたり、パイプが堤防
から川の中へ出ていたり、どうもこれはアートらしい、目に留まるものが多い。
そして、川沿いの歩道は良く整備されていて快適この上ない。

Europe Shopping Centreは3or4層のアトリウムになっており内廊下に面してテ
ナントが入居している。4階に日本料理屋MIYAKOがあるということをwebで知って
いたので覗いてみたが、モスクワスタイルの和食だったので敬遠した。

テナントはリトアニアのも多いのだろうが、ヨーロピアンブランドも多くあり、
衣類を調達した。一回にはスーパーマーケットがある。

ここからホテルまでかなりあり、最初はバスで帰る予定だったが、ホテルの前を
通るバス停が良くわからず、結局、違うルートで旧市街を歩いてホテルまで帰っ
た。Novotelの近くにあった、ショッピングストリートであるVilniaus Gatveは、
もう既に時間が遅くほとんどのショップが閉まっていた。

◆両替
駅前での両替を逸したので、ちょっと苦労した。旧市街にも見当たらず、銀行は
既に閉まっており、ランチはクレジットカードで支払ったがペティキャッシュは
必要なので、本格的に両替所を探した。

この日は土曜日ということもあり、しかもヴィリニュスの両替所は銀行が主、よ
って3時か4時には閉まってしまい、両替に苦労したが、Prospektas通り、Novotel
の前にあるGediminas9というショッピングセンターの1階に銀行がある。

◆フォトギャラリー
Vilnius Old Town
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157622313717951/

▼為替レート
Bank of Latvia
http://www.bank.lv/lat/main/all/

Bank of Lithuania
http://www.lb.lt/home/default.asp?lang=e

■■編集後記
ヴィリニュス最高!
お天気最高!

昨年の世界経済危機でリトアニアもかなり影響を受けたと聞いていたが、旅行者
の目からはうかがい知れなかったが、ホテルのレセプション情報では、レイオフ
がかなり目立ったといっていた。また、低賃金にも関わらずとも漏らしていた。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第36号 2009年10月24日
発行責任者:飯尾彰敏
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