Monday, 9 March 2009

【世界の街角から】山村リゾート、Sirince 第13号2009年3月8日

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メールマガジン「世界の街角から」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━第13号2009年3月8日
第13号は2007年、2008年に滞在したトルコ・イスタンブルのトピック、今回は
エーゲ海沿岸の山村リゾート"Sirince"のレポートをお送りします。

出張先より人や街、生活のこと、肌で感じたこと、美しいもの、旨いもの、ちょ
っと硬い言葉で言えば社会経済情勢かな、等、気ままなレポート等をお届けして
います。
▼第14号の目次はこちらです。
■山村リゾート"Sirince"(トルコ)
■■編集後記
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■山村リゾート"Sirince"、イズミール
"Sirince"は「シリンジェ」と読む。Focaよりずっと名が知れているオスマン・ト
ルコ時代にギリシャ系住民が住んだ山村リゾート地、Sirince、エーゲ海クルーズ
船が立ち寄るKusadasiから近いこともあり、そこをベースにEphesusやSelcuk、そ
してSirinceまでが観光ルートになっている。村には大型バスの駐車場があった。

SirinceはSelcukから東部へ9kmの丘の上に位置する、果樹園に囲まれた山村であ
る。

▼略史
Sirinceの歴史は15世紀まで遡り、開放されたギリシャ系奴隷がこの地に住み着い
たことに始まり、7つの僧院が位置するこの周辺でオスマン・トルコ時代ギリシャ
系が経済的に活躍した。19世紀以降多くの赤瓦屋根と石造スタッコ仕上げ民家が
建設され現在も使われている。

しかし、当時と現在では住民が異なる。これは、1923年のトルコ独立後の1924年
にギリシャ系住民は現在のギリシャのSalonica(テッサロニキ)に住むトルコ系
住民と交換が行われたからだ。彼らは果樹を栽培することに長け、さらに各種フ
ルーツワインも醸造した。

▼フルーツワイン
これら自家製ワインは冷やしてアペリティフ(食前酒)として飲むと美味しい。こ
れがこの村の名産ともなっている。石造りの民家はそのまま使用され現在に至っ
ている。1926年、イズミール県知事は、それまでのCirklince(ugliness)から現
在の名であるSirince(pleasantness)へ変更した。

村へ足を踏み入れるとワインやオリーブオイル、手工芸品を並べている店が連な
っている。如何にも観光地へ来たという印象だった。バスから降りてくる多くの
観光客で通りは混雑していた。Sirinceの本来の姿は、これらのバスが去った後だ
ろう。やはりここでは民家を改造したペンションで一夜を過ごすべきであろう。

▼村の散策
ペンションに荷物を置いてから村の散策に出かけることにした。石畳の細い道は
車では走れないほど狭く急峻だ。自動二輪車がせいぜいで、薪を積んだカートを
引いていた。直ぐ傍に村の生活がある。途中から犬が案内役を買って出てくれた。

さらに丘の上を目指して石畳の道を歩く。頂上付近からの眺めは斜面に張り付く
石造スタッコ仕上げの民家が一望できる。一休みして村の中心まで下り、今度は
向かい側の尾根を目指して歩いてみる。案内してくれた犬は土産物屋の犬でそこ
で別れた。

▼僧院
僧院への矢印があり行ってみる。住民が移転しているのでギリシャ正教徒はいな
いだろうが、僧院は残り、朽ちていたのを修復したようだ。僧院自体はもうその
機能を終えているが中庭は絶好の眺望ポイント、そして、テーブルがありカフェ
になっていた。観光客が訪れ思い思いのポーズを取って写真を写していた。僧院
の周りには参道ならぬ地元産品の露天が出ていた。

▼観光地としてのシリンジェ
マス・ツーリズムに慣れた山村観光地なのか、物価は決して安くなく、ドライ・
イチジクを買ったが、イズミールのスーパーと値段は変わらなかった。安いとい
う期待値が高すぎたのだろう。ペンションのオーナーに話を聞いたが、トルコは
物価の安い観光地としてヨーロッパや北米からツーリストが訪れていたが、近年
のトルコリラ高で外国人観光客が激減しているとこぼしていた。

確かにここは、既にマス・ツーリズムの洗礼を受けてしまい、物価は安くはない
ようだった。ペンションにしてもFocaと比較して高止まりしているようだ。私は
外国人なのでUSドルで支払ったが、トルコリラ建てだと現行の為替レートではUSD
支払いのが2割ほどお得感があった。

Sirinceはある程度地域振興的に作られた観光地の印象だ。石造りの民家が多く残
っておりそれらをペンションなどの宿泊施設にして民泊させるというヨーロッパ
の農村ツーリズムに似ている。そして、EphesusやSelcuk、Ksadasiなど質の高い
観光資源との連携で成長してきたのだろうが、ここに来て正念場を迎えている。
村自体は非常に素朴でフォトジェニックなのだが。

▼所感
Foca、Sirinceとも日本ではほとんど知られていない。地球の歩き方にSirinceに
ついて数行の説明がある程度だ。今回、現地情報に耳を傾けそれに乗ってみた、
百聞は一見にしかず、普段着的な週末旅行をエーゲ海沿岸で過ごすことができた
し、20数年前の薦めも確認できた。このようなプチ週末旅行ができたのは国内交
通機関が発達し時間が読めたことが可能にした要因だろう。

訪れるものの常としてFocaはこれ以上変わってほしくないとか、Sirinceはマス
ツーリズムから距離を置くべきだとか、いささか意見はあるが、トルコの魅力に
少しでも触れられたことはまことに光栄だ。スチールカメラを担いでその瞬間を
切り取っておきたい衝動に駆られる。その他の写真は下記サイトに保存してある。
(2007年11月現在)

FocaとSirince ギャラリー:
http://picasaweb.google.com/iio.tokyo/Foca
http://picasaweb.google.com/iio.tokyo/Foca2
http://picasaweb.google.com/iio.tokyo/SirinceTurkey
http://picasaweb.google.com/iio.tokyo/Sirince2

■■編集後記
FocaとSirince、私の数少ないトルコでのサンプルですがとても気に入っている。
これらの他、ダーダネルス海峡沖合いのエーゲ海浮かぶ小島、これはトルコ領で
だ。トルコ人の友人が新婚旅行で出かけた島、情報は仕入れたところだ。

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