2010年5月29日土曜日

【世界の街角からMM】第53号 新事務所へ移転、エレバンの不動産事情、アルメニア・トルコ国交正常化の進展如何に? 2010年5月28日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第53号 2010年5月28日
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2月初旬より、アルメニアの首都、エレバンに滞在している。多分、聞いたこと無
いだろうな。そんな南コーカサスの小国、アルメニアからのレポート5です。
▼目次
■新事務所へ移転
■エレバンの不動産事情
■アルメニア・トルコ国交正常化の進展如何に?
■■後記
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■新事務所へ移転
これまで使っていた事務所の更新時期となり、暖房なく(オイルヒータはあった
が)寒くて風邪を引いたし、カーペットは汚れているし、照明は暗いし、水はち
ょろちょろで、ここで踏ん張る意味など最初からなかったので、新しい事務所へ
と思っていた矢先にリーズナな賃貸料の事務所の話が舞い込んできた。

この事務所を紹介したのがアパートを探したときの不動産屋だ。そのときは、高
いか酷い物件しか紹介しなかったのでどうかと思ったが、今回の物件はかなりい
い線をいっていた。渡りに船であるが、ここで安易にこのような話の乗るのはハ
イリスクであるのは承知していたが、代替案なくこの話に乗ってみた。

案の定、アレンジの精確さには欠け私自ら乗り出さないと話が進まない状態にな
り、無理を押して契約までこぎつけたが、4日の入居待ちとなった。既に元事務
所を引き払っているので難民状態になってしまった。まあ、土日を挟んだので営
業日としては2日だったが、タイミング的に多忙であるので冷や冷やものであっ
た。

そして、週明けやっと事務所のセットアップを行うことが出来た。その間はア
パートで仕事をすることにしたがそういう時もあろうかと事務機器類を持ち込ん
でも直ぐに使えるようにしておいたのは幸いした。こうなると公私混同(仕事が
日常となること)となるのでできるだけ避けてはいるが今回は致し方ない。

新事務所の場所はこれまでと立地は概ね同じ、省庁が集中する共和国広場から2
ブロックだ。ご近所まできたら是非ともお立ち寄りください、と言ったところで
立ち寄れる人はいないだろうな。

■エレバンの不動産事情
世界経済危機によりアルメニアも経済が急激に低迷した。特に建設セクターでの
落ち込みが前年比36%と大きく後退している。この構造は借金をして投資している
ことに概ね起因する。エレバンの不動産も同様、投資資金が回ってこなくなった
ので、市内のあちらこちらで建設中のビルが頓挫している。しかも、1年以上もだ。
商業施設あり住宅あり。

インベスターは在外アルメニア人実業家のケースが多い。また、イラン人による
不動産投資も多い。中心部にあるノース通りの再開発にはモスクワ市長の会社が
関係していると記事になっていた。この地区の住宅・商業ビルの供給量はかなり
あるが、一般のアルメニア人には手の出る範囲ではない。

まったく動いていなかったAmiryan Str.のビルの建設工事が先週あたりから再開
した。エレバンのど真ん中だし、向かいはマリオットホテルと好立地、されとて
誰が入居できるだろうか・・・、賃料が下がらなければ単なるストックにしかな
らない気がする。

販売価格は、Saryan Str.とMashtots Str.の間にある公園に面した新築住宅ビル
の場合1平方メートル当たり1,000-1,800米ドルとのこと。これが安いのか高いの
か不明だが、仮に平米あたり1800ドルとすると100平米で18000ドル、いい値段だ。

興味のある方は下記サイトにエレバンの不動産情報がある。
http://www.myrealty.am/

■アルメニア・トルコ国交正常化の進展如何に?
4月中旬にワシントンで開催されたNuclear Security Summitでサルキシアン・ア
ルメニア大統領とエルドガン・トルコ首相が会談した。これはオバマ大統領のア
レンジによるもので、3月末にヒラリー・クリントン国務長官からエルドガン首相
へ電話連絡、エルドガン首相からサルキシアン大統領へメッセージが送られ実現
したもの。ただ、三者で会談したのではなく、オバマ大統領がそれぞれ会談した。
先にアルメニア大統領と会い、翌日、トルコ首相と会談した。横から見ていると
両者の出方を聞きながらロードマップを決めようとしているのはないだろうか、
何れにしろ、どの程度進展するのかは未曾有だが、会談したことは評価できる。

進展の鍵はトルコ議会に委ねられているようにみえるが、トルコはアゼルバイジ
ャンとの関係もあり、これはナゴルノ・カラバフとの問題にもリンクしており、
一筋縄ではいかないようだ。どんな決着になるのか、単にトルコとアルメニアの
国交正常化が先に進むのか、ナゴルノ・カラバフ問題の解決と同時に成されるの
か興味を持って見守りたい。

■■後記
日本も国益とは何ぞやということをもっと真剣に議論してほしいのー。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第53号 2010年5月28日
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