2009年4月2日木曜日

【世界の街角からMM】ウズベキスタンと首都タシュケント 第20号 2009年4月1日

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メールマガジン「世界の街角からMM」          第20号 2009年4月1日
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今号は、現在滞在しているウズベキスタンと首都タシケントの地理的なことにつ
いてのレポートです。

【世界の街角からMM公式サイトを開設】
まだ準備中ですがサイトを開設しました。
http://worldcity-mm.blogspot.com/

出張先の都市より人や街、生活のこと、耳にしたこと、肌で感じたこと、美しい
もの、旨いもの、ちょっと硬い言葉で言えば社会経済情勢かな、等、気ままなレ
ポート等をお届けしています。

▼目次はこちらです。

■中央アジアとは?
■首都タシケント
■二重内陸国ウズベキスタン
■ウズベキスタンの地方行政区分
■渡航情報:注意喚起情報
■訂正

■■編集後記

▼バックナンバーはこちらからお読みいただけます。
http://archive.mag2.com/0000283202/index.html
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■中央アジアとは?

中央アジア地域の定義は狭義と広義で異なるが一般的には狭義の旧ソ連であった
中央アジア5カ国をさす場合が多い。

▼狭義
狭義の場合1991年8月から12月に相次いで独立国となった旧ソ連邦を構成していた
ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンの5
カ国である。

▼広義
広義の場合、地理的な意味で捉えると、東と南は天山山脈、パミール高原、アル
ボルズ山脈、西はカスピ海、北側はロシアの平原地帯に続くが境界はない。

人口移動と文明の観点から、草原のトルコ系世界がペルシャ、イスラム文明と交
わった空間を中央アジアと総称する。

この意味では中央アジアはアナトリアからアフガニスタン北部を経て中国の新彊
にまでわたる。

参考:オリヴィエ・ロワ著、斉藤かぐみ訳(2007)、現代中央アジア-イスラム、
ナショナリズム、石油資源、文庫クセジェ白水社(原著は2001年出版)

■首都タシケントToshkent Ташкент (Tashkent)

日本語表記は「タシケント」が多かったが最近が「タシュケント」が多いように
感じる。

ウズベキスタンの首都はタシュケント、ウズベキスタン北東部、シルダリア川の
支流であるチルチク川の流域に位置する歴史的なオアシス都市。人口はおよそ200
万人(はっきりしないが250万人とも言われている)で、中央アジア最大の都市で
ある。

気候は大陸性気候で夏は乾燥し暑さは厳しいが、冬は雨が多く寒さはそれほど厳
しくない。
http://www.arukikata.co.jp/country/asia/UZ_general_3.html

▼都市名はトルコ語で「石の町」

タシュケントはトルコ語で「石の町」の意味、ソグド語での古名をチャーチュ、
またはチャーチュカンドともいい、ペルシア語でもチャーチュと称し、アラビア
語ではシャーシュと呼ばれた。こんなに並べても良くわからないが意味は同じよ
うだ。なぜ石なのかは不明。

タシュケントはチルチク川が形成するタシュケント・オアシスとして、またカザ
フ草原・天山山脈北麓の遊牧地帯とトランスオクシアナのオアシス定住農耕地帯
を中継する商業都市として古代から繁栄した。

16世紀には18世紀にはコーカンド・ハン国の支配下に入り、19世紀の半ばにはロ
シア帝国がコーカンド・ハン国を征服し、ロシアの直轄領に組み入れられた。タ
シュケントには1867年にトルキスタン総督府が設置されてロシアの中央アジア支配の拠点となる。

帝政ロシアは旧市街の外側にロシア人の住むヨーロッパ的な町並みである新市街
を建設し、中央アジア経済の中心都市としても発展した。

ロシア革命を経て1924年にウズベク・ソビエト社会主義共和国に編入され、その
首都となった。

面積 334.8 km2
人口 1,967,879人(2006年)

http://www.tashkent.uz/

■二重内陸国ウズベキスタン

国境を接する全ての国が内陸国である内陸国のことを二重内陸国(doubly
landlocked country)という。二重内陸国では、海に出るために少なくとも2つの
国境を越えなければならない。

現在、世界にある二重内陸国は、リヒテンシュタインとウズベキスタンの2カ国だ
け、無理して言えば、リヒテンシュタインは国際河川のドナウ川を通して海に連
絡し、ウズベキスタンもカスピ海からの運河により、ボルガ川から黒海へつなが
っている。

■ウズベキスタンの地方行政区分

12の州 (viloyat , ウィラヤト)、1つの自治共和国 (respublika , レスプブリ
カ)、1つの市(shahar, シャハル)、1つの特別市に分かれている。地方行政制度は
またの機会に。

州(viloyat) - 州都
1. ホラズム州 Xorazm - ウルゲンチ Urgench
2. ナヴァーイー州 Navoiy - ナヴァーイー Navoiy
3. ブハラ州 Buxoro - ブハラ Buxoro
4. サマルカンド州 Samarqand - サマルカンド Samarqand
5. カシュカダリヤ州 Qashqadaryo - カルシ Qarshi
6. ジザフ州 Jizzax - ジザフ Jizzax
7. スルハンダリヤ州 Surkhondaryo - テルメズ Termiz
8. シルダリヤ州 Sirdaryo - グリスタン Guliston
9. タシュケント州 Toshkent - タシケント Toshkent
10. ナマンガン州 Namangan - ナマンガン Namangan
11. アンディジャン州 Andijon - アンディジャン Andijon
12. フェルガナ州 Farg'ona - フェルガナ Farg'ona

自治共和国(respublika) - 首都
1. カラカルパクスタン自治共和国 Qoraqalpog'iston Respublikasi - ヌクス
Nukus

特別市(shahar)
1. タシケント市 Toshkent

■海外安全情報
ウズベキスタンに関して下記の注意喚起情報が出ている。

渡航情報
ウズベキスタン:詐欺(札束拾い)に対する注意喚起
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info.asp?num=2009C060

▼その他、渡航情報(英国外務省及び米国国務省)
米国
http://uzbekistan.usembassy.gov/warden_messages.html

英国
http://tinyurl.com/d6egaj

■第4号訂正
▼「Palace Plaza」ではなく「Pride Plaza」でした。
International Business Centerの1階右奥にあるローカルフードレストラン、比
較的リーズナブルなのでビジネスセンターで働く人で賑わっている。メニューが
あるがまだよくイメージできない。私の知っている範囲は、ラグマン、炒めラグ
マン、ピラウ、ボルシチ、リピョーシカなど。サラダは種類が多い。ランチは、3
000-5000Sumで食べられる。

◆為替レート
1USD=1439Sum (中央銀行商業売りレート)2009年3月27日
National Bank of Uzbekistan (National Bank for Foreign Economic Activity)
http://eng.nbu.com/about/history/index.php

■■編集後記

日本では「中央アジア」や「ウズベキスタン」といっても直ぐに旧ソ連だと答え
る人は少ないのではないだろうか、シルクロードやサマルカンドと言ったほうが
知られているのではと思う。

昨今、ロシア帝国の南下政策と英領インドから北進しようとしていた大英帝国の
間で繰り広げられた政争、グレートゲーム、からこの地域での政治的経済的な活
動を新グレートゲームと呼んでいる。

現実的にはそれほど日本との関係が濃いわけではないが、安全保障上は重要な地
域に違いなく、この地域の安定が将来に亘って日本経済にも影響する地域ではな
いだろうか。

まだまだ、これらの認識と情報が不足しているので引き続きこの視点を忘れない
ようにしようと思う。

引き続き、私の視点でトピックを提供できればと思っています。
ご意見・ご感想はお気軽にご連絡下さい。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第20号 2009年4月1日

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