★☆☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジン「世界街角通信」 第198号 2014年7月20日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
皆さま、こんにちは、世界街角通信です。やや間が空きましたが今回もフィリピ
ン・レイテ島タクロバン、その11です。
今号も引き続き、日本とフィリピン関係を掘り下げたいと思います。
▼目次
■日系フィリピン人と移民政策
■日本と世界銀行(国際復興開発銀行)
■■後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■日系フィリピン人と移民政策
先日、移民受け入れのテーマに関連して「日系フィリピン人」のことがメディア
で紹介されていた。日系ブラジル人と同様、日系人の場合は、1990年6月に「出
入国管理及び難民認定法(以下、入管法)」の改定が行われ、「定住者」の在留
資格が創設され、日系3世までが就労可能な地位が与えられた。このためバブル
経済末期であったが、日系人の入国が増大した。
日系2世(南米などに移民した日本人の子として外国で出生した者で日本国籍を
保有しない者)には「日本人の配偶者等」という在留資格が与えられ、日系2世、
3世やその家族の就労が合法化されたことによる。
フィリピンの日系人と言うと二種類の日系人が思い浮かぶ、一つは、太平洋戦争
前から移民としてフィリピンに渡り、農業開発に従事した男性がフィリピン人女
性と結婚し、子供をもうけた子孫、終戦時の混乱で多くが行方不明となったり、
社会的な非難から日系人であることを隠し通してきた人たちが該当する。
もう一つは、戦後、フィリピンで日本人男性とフィリピン人女性との間に子供が
生まれ、その後、認知されずに残された子孫等が該当する。
フィリピン日系人リーガルサポートセンター
フィリピン残留日系人のための査証
tm
彼らとて日本人の子孫であることから、国籍が日本でなくとも日系人として在留
資格が与えられ就労が合法となる。テレビ番組取り上げていたのは、最も近い日
系人である日系フィリピン人を労働力不足等の移民政策に取り込もうと試みてい
る内容だった。
絶対数が少ないのでそのようなレベルで労働人口の減少は解消されるとは思わな
いが、日系フィリピン人の存在を日本人としては認知しておくことは重要である。
■日本と世界銀行(国際復興開発銀行)
復習の意味で。
日本は、日本との平和条約(サンフランシスコ講和条約)調印の翌年(1951年9
月8日署名、1952年4月28日発効)の1952年8月に世銀(国際復興開発銀行)/IMF
(国際通貨基金)へ加盟し、1953年から1966年の間に31事業に対して863百万米
ドルの借款を受け、1990年に完済している。その融資事業は、発電所、製鉄所、
高速道路、新幹線、灌漑事業等、トヨタ自動車の工場建設にも融資されている。
新幹線や東名・名神・阪神・首都高速道路、愛知用水、黒部第4ダム等が良く知
られている。
世銀はIMFとともに、連合国が大恐慌以降のブロック経済の反省と第二次世界
大戦後の世界経済の安定を目的に1944年のブレトン・ウッズ会議において設立し
た国際機関で、通貨の安定、貿易振興、開発途上国の開発を行い、自由貿易圏を
形成することを意図、通貨の固定相場性を導入した。そして、米ドルを基軸通貨
と位置付け、金1オンス=35米ドルと定め、その他の通貨に対米ドルの交換比率
を定めた。1973年に変動相場制に移行し、ブレトン・ウッズ体制が終焉。
世界銀行は、第二次世界大戦後の先進国の復興と発展途上国の開発を目的として、
主に社会インフラ建設など開発プロジェクトごとに長期資金の供給を行う機関と
され、IMFは国際収支の危機に際しての短期資金供給を目的とした。
日本政府は、世銀/IMFの第2位の拠出国、出資比率は6.84%。第1位は米国
の15.85%。第3位が中国の4.42%、次いでドイツ、英国、フランス、
インド、ロシア、サウジアラビア、イタリアと続く。
■フェースブック・グループのご案内
Facebookのグループで下記の2グループを運営しています。対象は旧共産圏を含
むユーラシア地域、「中央アジア・コーカサス開発研究会」と「R+EE 露・東欧
地域研究会」です。どうぞお見知りおきを!
★中央アジア・コーカサス開発研究会(グループ)
★R+EE 露・東欧地域研究会(グループ)
▼Facebookのページのご紹介
★世界街角通信Sekai Machikado News(コミュニティ)
▼フォトギャラリーのご紹介
このメールマガジンの記事に関係する写真を掲載しています。
klubnika's photo blog
photo blog 世界街角通信
★iPhoneで受信した場合、改行がPC用に72文字になっており、iPhoneの画面サイ
ズで自動的に改行されています。悪しからず。
■■後記
海外業務で常に考えること、それは仕事をしている国と日本・日本人との関係で
す。
195号の「レイテパークホテルの朝食からみたレイテ島」はいささか、概略過ぎ
だったので別な機会に深掘りしてみたいと思います。
7月は再度フィリピンの予定でしたが、マネージメントが脆弱で不確定要素が多
く、別な仕事をすることにしました。フィリピンはもう少し継続しますが、次回
からは、アフリカの熱帯高地からお届けする予定です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジン「世界街角通信」第198号 2014年7月20日
発行責任者:飯尾彰敏 Copyright(c) Akitoshi Iio All
Right Reserved.
Facebook: https://www.facebook.com/sekaimachikado
公式サイト1:http://worldcity-mm.blogspot.com/ (メルマガ用)
公式サイト2:http://worldcityimg.blogspot.com/
(photo gallery)
ご意見・ご感想:http://form.mag2.com/slicleapru
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
0 件のコメント:
コメントを投稿