2009年11月25日水曜日

世界の街角からMM第36号 ラトビア・リトアニア紀行(3) 2009年10月24日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第36号 2009年10月24日
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今回はリトアニアの首都ヴィリニュスです。ラトビア・リトアニア紀行、これま
での中央アジアから趣向を変えてちょっと垣間見たバルトの国々。
▼目次
■ヴィリニュス
◆リーガからヴィリニュスへ
◆ヴィリニュス・バスターミナルと鉄道駅
◆旧市街散策
◆ゲディミナスの丘
◆Europe Business Centre
◆両替
■■編集後記
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■ヴィリニュス
ネリス川とヴィルナ川の合流地点にあるヴィリニュスはバルト海まで312kmと内陸
に位置する人口やク54万人のリトアニアの首都だ。第二次大戦前はカウナスが首
都だったが、これはどうも暫定的な措置で、歴史的にはヴィリニュスがリトアニ
アの都だったようだ。

独立後は、エストニアやラトビアとは異なり、残留ロシア人に対しほぼ無条件で
国籍をあたえている。その後、西欧諸国との結びつきを強めており、2004年3月29
日にはNATOに加盟し、さらに5月1日には欧州連合(EU)へ加盟した。EU並びにNAT
Oへの加盟は他のバルト諸国と同日だ。

旧市街は、ヴィリニュス歴史地区(文化遺産、1994年、(i)(ii))として世界遺産
に登録され、観光客も多い。東欧最大といわれる旧市街、かなり見所が多かった。

2009年はオーストリアのリンツと共に欧州文化首都にも選ばれている。
http://www.culturelive.lt/en/main/

ヴィリニュス市役所
http://www.vilnius.lt/newvilniusweb/index.php/110/?

◆リーガからヴィリニュスへ
EuroLineのバスでリーガからヴィリニュスへ移動した。料金は片道15Euro、バ
スの車輌により若干料金が異なる。予約は窓口でも出来るが今回は事前にオンラ
インで予約した。以前にも説明したが、キャンセルは窓口しか出来ないので、は
っきりしない場合は数日前に窓口で購入するのがよい。

バスは快適な旅、リーガ-ヴィリニュス間は現在道路の拡幅とリハビリテーショ
ン中でそれほどコンディションは良くないが、スムースな流れと車窓からの農村
風景は、収穫が終わった時期なのだろう、快晴のお天気の下のんびりとした印象
だった。

所要約4時間、ヴィリニュス近郊から道路が6車線の高規格になり、さながら西
ヨーロッパの都市のようだ、実際、ヨーロッパの都市なのだが。この国がソヴィ
エト連邦構成国家であったとは沿線のヨーロッパや日本の自動車ディーラーや商
業施設を見ていると想像ができないほどだ。

ヴィリニュスの都心の手前、近代的な真新しいカーテンウォールの高層ビジネス
センターが所々に見られ、緑濃い谷に位置するこの町の表情にアクセントを与え
ているかのようだった。

バスセンターへは、旧市街の鉄道を挟んで反対側からアクセスしたので、実際、
都心なのかどうかわからなかったが、バスを降り、ターミナルを出ると、そこは
ヴィリニュス駅前だった。午後2時に到着、丁度4時間かかった。

Eurolines
http://www.eurolines.ee/en

◆ヴィリニュス・バスターミナルと鉄道駅
旅行をしていると必ずバスターミナルや鉄道駅を経由する。それゆえ、その状況
を把握しておくことは次の旅程を考える上でも必要不可欠だ。

初めての都市ゆえ、実際、ヴィリニュスのどこに付いたのか地図とにらめっこし
ながらロケーションの確認をし、それが終わると周辺の状況を確認した。

バスターミナルは、鉄道駅の前に位置し、市内の公共交通機関であるバスやトロ
リーバスとも接続良く、更に、ホテルも想定どおり歩ける距離だった。

長距離バスネットワークが非常に発達しており、サービスレベルも高い。この
ターミナルからも西ヨーロッパやキエフ、ミンスク、サンクトペテルブルクなど
の都市をはじめ、国内の地方都市へも連絡されている。

その後、駅を散策、こじんまりとしているが機能的、駅の中にはツーリスト・イ
ンフォメーションがあり、市内の地図や案内を収集、2万分の1の地図は販売(12
Litas、480円相当)されている。両替をするつもりだったが構内にはなく、駅の
隣の銀行を紹介された。

銀行へいくもかなり混んでいたので、ではと、先を急いでホテルへ向かった。荷
物はほとんどリーガのホテルに預けてきたのでディパックだけ、地図で場所を再
確認し、午後のヴィリニュスを歩き始めた。

◆Hotel Rinno
Hotel Rinnoには徒歩10分程度で着いたと思う。非常にアットホームなレセプショ
ンの対応とインテリア、部屋はかなり広く、ダブルベッド、ワードローブ、デス
クがあり、南向きなのだろう午後の日差しが部屋に差し込んでいた。昨晩よりか
なり快適な印象、バスルームもシャワーだけだがかなり広い、朝食は中庭に面し
たレストランでとる。

webで探したホテルであるが、かなり当たりだ。場所は旧市街の中心よりやや外れ
ているが徒歩圏、宿泊料金は1泊朝食付きで49Euro。

http://www.rinno.lt

http://baltic.iio.org.uk/balt_hotel.html

◆ヴィリニュス旧市街散策
ホテルに荷物を置いて早速旧市街へ出かけることにした。午後2時に着いたので散
策に出かける時には3時ごろになっていたのだろうか、それでも日が高く、十分に
歩き回ることが出来た。まだ夏時間だったのだろうか。

レセプションでウォーキングルートを聞き、先ず、ホテルから旧市庁舎前広場を
目指して歩き始め、Radisson SAS Astorijaの横の通りでた。目の前のピンクの教
会、St.Casimir Churchと背景の青空に目を奪われつつ仰ぎ見た。

旧市庁舎前広場には、小さなピラミッドが設けられ子供たちが描いたであろう絵
がはめ込まれていた。

ここから、Vokieciu Gatve、中央が並木道になっているショッピング通りを経由
してDominikonu gatve、そして、Stikliu gatveを遠回りし、旧市街を貫くDidzio
ji gatveに戻った。

ランチはバスの中で持参したパンを少し食べたがさすがにお腹もすいてきたので
この広場に面したカフェで休憩をかねて軽食を取る。屋外に出されたテーブルの
一番前に陣取り、路行く人をウオッチする。土曜日なんでのんびりとした雰囲気、
非常に心地よかった。この店、客層も高いようでシャンパンを開けているグルー
プもあった。その時、目の前に真っ赤なスポーツカー、何だろうか、見かけたこ
とがない車だ、が止り、中からゴージャスなマダムが降りてきて、そのシャンパ
ンを開けている客のテーブルへ吸い込まれていった。

その後、カフェから旧市街を貫くネリス川へ向かって下っているDidzioji gatve
をGediminas Hillの麓にあるVilnius Cathedoralへ向かって歩き出した。途中、
ヴィリニュス大学があったがここはあまり見なかった。Vilnius Cathedoral、こ
の横には大きな広場があり多くに市民が集まっていた。

そろそろ本格的に両替をしなくてはと思い、Cathederalから続くショッピングス
トリート、Prospektas通り、ホテルのレセプションから聞いたルート、で両替所
を探すが見つからず、Novotelがあったので両替可能かどうか問い合わせたところ、
ホテルでは受け付けていないが、ホテルの反対側にあるGediminas9というショッ
ピングセンターの1階に銀行があることを教えてもらう。

そこで無事両替をし、ついでにショッピングセンター内を冷やかしてから、小銭
が必要だったGediminas Hillへ行く。ネリス川沿いの博物館側にフニキュラ
(ケーブルカー)があるのでそれで丘の上へ登った。

http://baltic.iio.org.uk/vilnius.html


◆ヴィリニュス旧市街(補足)
翌日、カウナスへ行きバスを10時過ぎへ変更したので少し時間が出来た、それで、
まだ見ていない旧市街を散策した。中央市場があったがここは今回はパスして、
旧市街の入り口、Gates of Dwonを見学する。この辺り、城壁が若干残っている。
そして、城壁門の内側が教会になっている。振り向くと十字架に見下ろされてい
る。

参考までにwikiにあった第二次大戦前のヴィリニュス民族構成を掲載しておく。

1931年の民族構成
* ポーランド人 -- 65.9%
* ユダヤ人(ポーランド語とイディッシュ語の両方を話す) -- 28.0%
* ロシア人 -- 3.8%
* ベラルーシ人 -- 0.9%
* リトアニア人 -- 0.8%
* ウクライナ人 -- 0.1%
* その他 -- 0.2%
(wiki)

現在世界遺産となっているヴィリニュス歴史地区(旧市街)の住民のほぼ 100 %
はポーランド人であったが、第二次世界大戦でヴィリニュスがソヴィエト連邦領
となり、リトアニア・ソヴィエト社会主義共和国に併合されるとこの街のポーラ
ンド人の多くがポーランドへと追放され、住民はリトアニア人とロシア人になっ
た。

◆ゲディミナスの丘Gediminas Hill
ネリス川沿いの博物館側にフニキュラ(ケーブルカー)があり、これで丘の上へ
登った。どうやら観光地でもあるがデートスポットでもなるようだ。

丘の上に城砦があり、入場料が必要、さらに上に登る。ここからはヴィリニュス
の街が一望できる。ネリス川側は新市街、反対側は旧市街、日の光から、新市街
は東側、旧市街は西側になるのだろう。

ここからの眺めはきっとヴィリニュス一の眺めだと思う。蛇行するネリス川の流
れと新市街地のビジネスセンター、他方、バロック建築を主体とするヴィリニュ
ス旧市街、教会の数々、直ぐ足元に巨大なVilnius Cathedoralとその鐘楼がみえ、
Cathederalから続くショッピングストリート、Prospektas通りの賑わいも若干だ
が覗いていた。

城砦の屋上の真ん中にはリトアニア国旗がはためき、存在感を示している。新市
街側にも丘があり、白い十字架が見え、観光客も見える。今回は時間なくこちら
へは足を伸ばしていない。

◆Europe Business Centre
ゲディミナスの丘の麓にある博物館を出て、ネリス側沿いに橋を二つほど先まで
歩く。Neris川に架かるGreen Bridge (Zaliasisi)と呼ばれる橋を渡り、次の交
差点(右角ホリデーインホテル)を右へ行くとEuropa Business Centre、近代的
な高層ビル群。中にショッピングモール、Europe Shopping Centreがある。

この前に建っているヨーロッパタワー、円柱の建物、この建物がバルト三国で最
も高い高層ビルとのこと。
http://www.europa.lt/en/

途中、ボートハウスのような建築物がネリス側に浮かんでいたり、パイプが堤防
から川の中へ出ていたり、どうもこれはアートらしい、目に留まるものが多い。
そして、川沿いの歩道は良く整備されていて快適この上ない。

Europe Shopping Centreは3or4層のアトリウムになっており内廊下に面してテ
ナントが入居している。4階に日本料理屋MIYAKOがあるということをwebで知って
いたので覗いてみたが、モスクワスタイルの和食だったので敬遠した。

テナントはリトアニアのも多いのだろうが、ヨーロピアンブランドも多くあり、
衣類を調達した。一回にはスーパーマーケットがある。

ここからホテルまでかなりあり、最初はバスで帰る予定だったが、ホテルの前を
通るバス停が良くわからず、結局、違うルートで旧市街を歩いてホテルまで帰っ
た。Novotelの近くにあった、ショッピングストリートであるVilniaus Gatveは、
もう既に時間が遅くほとんどのショップが閉まっていた。

◆両替
駅前での両替を逸したので、ちょっと苦労した。旧市街にも見当たらず、銀行は
既に閉まっており、ランチはクレジットカードで支払ったがペティキャッシュは
必要なので、本格的に両替所を探した。

この日は土曜日ということもあり、しかもヴィリニュスの両替所は銀行が主、よ
って3時か4時には閉まってしまい、両替に苦労したが、Prospektas通り、Novotel
の前にあるGediminas9というショッピングセンターの1階に銀行がある。

◆フォトギャラリー
Vilnius Old Town
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157622313717951/

▼為替レート
Bank of Latvia
http://www.bank.lv/lat/main/all/

Bank of Lithuania
http://www.lb.lt/home/default.asp?lang=e

■■編集後記
ヴィリニュス最高!
お天気最高!

昨年の世界経済危機でリトアニアもかなり影響を受けたと聞いていたが、旅行者
の目からはうかがい知れなかったが、ホテルのレセプション情報では、レイオフ
がかなり目立ったといっていた。また、低賃金にも関わらずとも漏らしていた。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第36号 2009年10月24日
発行責任者:飯尾彰敏
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【世界の街角からMM】第35号 ラトビア・リトアニア紀行(2)2009年10月21日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第35号 2009年10月21日
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ラトビア・リトアニア紀行です。これまでの中央アジアから趣向を変えてちょっ
と垣間見たバルトの国々、今回はラトビアの首都リーガ(2)です。
▼目次
■リーガ(2)
◆Stockmann市場調査
◆中央市場とバスターミナル
◆ホテルにチェックイン
◆アールヌーヴォー(ユーゲント・シュティール)通り
◆リーガの日本料理
◆リーガの公共交通機関
■■編集後記
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■リーガ(2)
旧市街は、南縁にリーガ駅と中央市場、西縁がダウガヴァ川と河港、そして東側
が新市街である。

「ドイツよりもドイツらしい」と言われるような中世ドイツらしさが残るのは、
ドイツ人によって都市の基礎が形作られたという歴史ゆえであろう。旧市街は中
世ドイツの商業都市の特徴が多く見られ、とりわけハンザ同盟時代の街並みがよ
く残されている。ロマネスク、ゴシック、バロックなどの建築様式が混在する、
歴史的学術的価値の高さから世界遺産に登録(文化遺産、1997年、(i)(ii))されて
いる。ソ連時代においても、戦災で被害を受けた建造物が修復されているので歴
史的価値は認識されていたと考えられる。

それからリーガ歴史地区にはアールヌーボー建築も含まれる。

Riga Old Town
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157622438045594/

◆Stockmann市場調査
ちょっと大げさだが、ホテルにチェックインできるまで時間つぶしもかねて駅前
の商業施設を視察、Stockmannはスウェーデン系のデパート、隣にスーパーマーケ
ットもある、そして、駅構内のショップなどなど。

商品を見る限りヨーロッパと変わらない、EU加盟国だからこれまた当然のことな
のだが。バルト三国は3カ国とも2004年5月1日に加盟、ちなみにNATOにも三カ国揃
って2004年3月29日に加盟している。

販売されている商品は、現地製品も多いがフランス製とか北欧製とかも目立つ。
さすがはEUと田舎から出てきた旅行者は感じた。

◆中央市場とバスターミナル
Stockmannの裏側、鉄道と運河を越えた旧市街とは反対側に中央市場がある。建物
が駅舎のようなデザインだし多くの人が出入りしているので最初はそう思ってい
たが巨大な市場だった。またその周辺にも市場が広がっている。この季節は快適
なのだが冬季はどうだろうか、寒そうだ。

所狭しと並べられた野菜や果物、そして、お買い物客の賑わいは活気があって心
地よい。スイカとメロンはウズベキスタン産だという、日持ちもするし鉄道で運
べば十分バルト市場でも競争力がある農産物のようだ。建物の中は肉類や保存食
料が多かった。

翌日、このバスターミナルからEuroLineのヴィリニュス行きバスに乗るので乗り
場を確認することと、今回、一緒に行かれなかった仲間のバスチケットのキャン
セル可能性の確認をした。結果、Euro Lineはオンラインで予約できるものの、キ
ャンセルは1週間前までにタリン、リーガ、ヴィリニュスのEuroLine窓口まで来な
いとキャンセルできないのだ。これは理不尽だと思いながらもしょうがないな。

◆ホテルにチェックイン
Hotel Irina、シングル一泊41EUR、朝食付き、本当に駅前に位置する。窓から
駅舎とORIGOという駅の敷地内に建てられたショッピングセンター、そして、時計
台が見えた。直ぐしたの通りの向こうはマクドナルドだ。

このホテル、WEBを検索していて見つけたのかな、Lonely Planetに掲載されてい
るMid Rangeは全てチェックしたが安くてロケーションが良いホテルはなく、我々
はヴィリニュスへ移動するためのバスターミナルへ行く必要があることやもちろ
ん空港からのアクセス、そして、見所へのアクセスも当然考えてこのホテルに落
ち着いた。

丁度、旧市街と新市街との境目に位置し駅前だし便利だった。朝食も期待値を上
回り、これがヨーロッパの中級ホテルなのだろうと考えながら、注文して調理す
るオムレツはなかったがその他は大満足、よって、朝食はかなり食べた。その分
良く歩くことが出来たのかもしれない。

シングルの部屋は至って機能的に出来ている、シングルベッド、これはドイツと
かオーストリア、東ヨーロッパに多いスタンダードなもの、とデスク、バスルー
ムはシャワーのみ。お湯は暑いのがしっかりと出た。

インターネット接続はWi-Fiが可能であるが、無料と思っていたところ有料だった。
これが無料になればなおよしといった印象だな。しかし、ホテルの案内をめくっ
ている時にログイン名とパスワードが記されたカードが出来てたので繋いでみた
ら、ラッキーなことにログインできたのでその日は無料で利用した。

◆アールヌーヴォー(ユーゲント・シュティール)通り
アールヌーヴォー建築は、旧市街の運河を渡った地区のアルベルタ通り、エリザ
ベテス通り、ストレールニエク通りに多く現存する。概ね19世紀末から20世紀初
頭の建築だろう、通りの両側に平面的かつ装飾的な空間構成のアールヌーヴォー
様式ファサードが並ぶ。かなり修復が進んでいるようだ。

アールヌーボー
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157622313647277/

補足:アールヌーヴォー(Art Nouveau)は、19世紀末にヨーロッパで花開いた新
しい装飾美術の傾向のこと。有機的な自由曲線の組み合わせ、鉄やガラスといっ
た素材が特徴。アール・ヌーヴォーはフランス語で「新しい芸術」を意味し、パ
リの美術商、サミュエル・ビングの店の名前メゾン・ドゥ・ラール・ヌーヴォー
(Maison de l'Art Nouveau)に由来し、当時流行していたジャポニズムの影響を
強く受け、特に浮世絵に見られるような平面的かつ装飾的な空間構成を取り入れ
ている。

◆リーガの日本料理
この街にも日本料理があった。店の名前を失念してしまったが、旧市街の中に数
店舗あるようだ。相撲という看板を見た記憶、でも、ここではない。ウェブサイ
トにNOBUという日本料理屋があり、ここは日本人が料理しているというので
探してみたが、結果、情報不足で辿り着かず仕舞い。

Garelijaの4階にある本屋でラトビア人女学生と話す機会があり、彼女を誘って
試しに日本料理を食べてみることにした。

この地域の日本料理は基本的にモスクワ仕込み、資本もロシア資本が多いと聞い
た。モスクワ仕込みの日本料理は、巻き物系の寿司で誰にでも比較的作りやすい
ことと、その味がそこそこだということだ。刺身の鮮度は日本とは比較にならな
いが外国では、東南アジアではもっとレベルが高いが、この程度だろうと納得。
値段もリーズナブルだ。昼間は弁当セットがあり、こちらはかなりお得感があっ
たが、夜だったので適応外。

味噌汁はかなりまとも、でも「あさげ」かな、最近のは美味しいので。

◆リーガの公共交通機関
トラム、トロリーバス、バスと地下鉄がないだけで旧共産圏仕様の都市交通体系
だ。しかも、バスとトロリーバスの車輌は更新されており、ポーランド製だった
な、運行頻度も非常に高く効率に運行されている印象を先ず持った。トラムの車
輌は古いものの、なんとか維持し管理しながら運行している様子が伺えた。

料金は、0.4LV、これは事前にチケット購入した場合で乗車時は0.6LVとなる。一
日乗車券もあり、こちらは1.6LVとお得だ。キオスクに容易に購入できる。

リーガの公共交通
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157622438760342/

■ラトビア人について
インドヨーロッパ語族バルト語派に属するバルト系民族で言語は同じバルト語の
リトアニア語に近い。

映画「戦艦ポチョムキン」「イワン雷帝」で知られるセルゲイエイゼンシュタイ
ン監督はラトビアリガ生まれで父親はリガの有名な建築家ミハイル・エイゼンシ
ュタインである。

元ドイツサッカー代表のオリバー・カーン選手は祖父がラトビア人だ。

▼為替レート
Bank of Latvia
http://www.bank.lv/lat/main/all/

Bank of Lithuania
http://www.lb.lt/home/default.asp?lang=e

■■編集後記
まだまだ表面的なリーガだが、また、訪れたいと思わせる魅力がある都市だ。ナ
イトライフは今回はパスしたので次回はこちらも覗こう!

息抜きのラトビア・リトアニア紀行、お天気良く、最高の週末プラス旅行でした。

引き続き、私の視点でトピックを提供できればと思っています。
ご意見・ご感想はお気軽にご連絡下さい。
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2009年10月23日金曜日

【世界の街角からMM】 第34号 アート・ウィーク in Uzbekistan 2009年10月19日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第34号 2009年10月19日
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10月12日から17日まで開催されたアート・ウィーク in Uzbekistanです。
▼目次
■ウズベキスタン・アート・ウィーク
■■編集後記
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■ウズベキスタン・アート・ウィーク
ウズベキスタンの首都タシケントで、10月12日から17日まで、芸術やファッショ
ンの祭典「Style.uz Art Week」が開催された。今年で3年目、ラインアップは”
VALENTINO”、”Sonia Rykiel”、”Oscar De La Renta”らのファッションョー
や”CHOPARD”のジュエリーコレクション展示など、ちなみに、ウズベキスタンの
デザイナーによるファッションショーが16日に芸術文化センターで開催された。
http://style.uz/

http://style.uz/en/news/all-roads-lead-to-valentino/

最終日となった17日土曜日には、英国人歌手”Sting”のコンサートがナボイ劇場
(Alisher Navoi State Academic Bolshoi Theatre)で行われた。ただし、入場
料は最低200米ドルからとのこと。最高の席は2000米ドル、知人が問い合わせた時
は1000ドルからだった。チャリティーという名目だそうだが庶民には、外国人で
も、手が届かない。
http://www.afpbb.com/article/entertainment/fashion/2653294/4765998

このstyle.uz Art Weekは同国でファッション、ビジネス、政治など幅広く活躍す
るグルナラ・カリモワ(Gulnara Karimova)、この国で最も有名な女性だろう、
が率いるForum of Culture and Arts of Uzbekistan Foundationの主催。

過去には、”Dsquared2”、”Guy Laroche”、”Kenzo Takada”らも招待され、
ファッションショーなどのイベントを開催した。今年は”Kansai Yamamoto”が招
待されたが都合がつかなかったようだ。
http://j.fj1.jp/?eid=942804

◆ウズベキスタン文化・芸術フォーラム基金(ファンド・フォーラム)について
ファンド・フォーラムは国内の科学、文化、教育、スポーツを支援するために200
4年2月に設立され、若い才能と創造的な支配層を支援する著名な科学・文化の代
表者の知的リソースを統合するウズベキスタンの国民的伝統と強力な精神的可能
性の復活、さらにウズベキスタンの独自で豊かな歴史遺産と現代文化、芸術の多
様性に関する完全な情報の提供を目的に設立された。

ウズベキスタン文化芸術フォーラム(日本語サイト)
http://www.uzf.or.jp/

Forum of Culture and Arts of Uzbekistan Foundation
http://fundforum.uz/

このサイトは露語、英語、日本語

■■編集後記
今回は、秋のエベント、「ウズベキスタン・アート・ウィーク」でした。
引き続き、私の視点でトピックを提供できればと思っています。
ご意見・ご感想はお気軽にご連絡下さい。
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【世界の街角からMM】 第33号 ラトビアの首都リーガ(1) 2009年10月12日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第33号 2009年10月12日
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ラトビア・リトアニア紀行です。これまでの中央アジアから趣向を変えてちょっ
と垣間見たバルトの国々です。先ずはラトビアの首都リーガ(1)です。
▼目次
■バルト三国への思い
■リーガ(1)
■■編集後記
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■バルト三国への思い
◇背景
1985年6月、ナホトカ航路シベリア鉄道でユーラシア大陸横断を計画していたとき、
モスクワの後、当時、ソヴィエト連邦だったラトビアのリーガへ立ち寄り、ワル
シャワへ貫けるルートを検討していたが、ホテルが取れず断念した。その後、再
挑戦を試みるべく2000年9月にバルト三国、既に独立、へウィーン経由でリーガへ
飛ぶ計画を立て、航空券を買う直前で勤務先から横槍が入り先送りになった。
(ソ連旅行 http://1985.iio.org.uk)

◇3度目の正直でラトビアとリトアニアへ
前述の通り、2度計画が流れたが、2009年に入り中央アジアのタシケントで仕事を
することになった。幸いなことにタシケント-リガ間に直行便が就航しているこ
とを知り、更に9月下旬には5連休があることがわかった(日本も5連休、19日か
ら)ことから、バルト三国行き計画が再燃した。

◇初秋のラトビアとリトアニア
休日の日数とフライトスケジュールの関係(9月18日02:35発、22日01:35着)で、
ラトビアとリトアニアの2カ国に絞りプランを練り、ラトビアの首都リーガ、そし
て、リトアニアの首都ヴィリニュスと旧首都のカウナスへというスケジュールを
組んだ。タシケントからAirBalticでリーガへ、そして、ヴィリニュスとカウナス
への移動はバスを利用することにした。 

◇旅程
9月18日(金)Tashknt-Riga BT473 Dep.02:35 Arr.05:55, Riga stay

9月19日(土) Riga-Vilnius by Bus (Eurolins) Dep.09:45 Arr.14:00, Vilnius
Stay

9月20日(日) Vilnius-Kaunas-Vilnius-RIga by Bus, Riga Stay

9月21日(月) Riga-Tashkent BT742 Dep.18:35, On board

9月22日(火)+1 Arr. 01:30

■リーガ
◆リーガ国際空港、バスで市内へ
西側の空港と変わりない通常の空港だが、なぜかホッとした。いつもはかなり気
を張っているからだろう、何ゆえにそんなことまでしているのか不思議だし、一
体我々はどこからやってきたのかと考えてしまう。荷物も直ぐに出てきたし入国
審査も税関もスムーズ、ただし税関の女性係官のスカートの丈がミニスカートに
近いのはなぜ?単に非常に背が高かったので短く見えただけなのだろうか、そん
なことを考える余裕があるということは違う世界に辿り着いたという証だろうか。

空港からリーガ市街へのアクセスは、タクシーかバスになる。早朝着いたがとり
あえずLonely Planetの案内にしたがってバス乗り場へ行く。その前に、バス代が
ないので両替所へいく。100ドル交換したが、思いっきりレートが悪く、43LVし
かない。町中だと47は最低ラインだが。

出発ロビーに観光案内所があることを後から知ったがこれはうっかり忘れていた。
でも早朝から開いていたのか疑問だ。

空港前の駐車場を横切り、その先に見えたバス停までスーツケースを引っ張りな
がらガラガラと歩く、思わす途中で空港の写真を撮った。こんなこと、タシケン
トでは出来ないからな。

空港はリガの旧市街からは8.5km程度、22番線か22A番線に乗るとリガ駅前に着く。
バスチケットは運転手からでも購入可能だが、事前に売店で購入したほうが安い。
(運転手からだと0.2LV高い、その分、手間が増えるので仕方がない。0.4/0.6
LV.)こういう点は非常に合理的に且つ徹底しているのに驚いた、当然といえば当
然なのだが。

早朝の車窓からは、所々共産主義の風景が見えたがそれでも東のほうの国とは大
違い、やはり、ここはヨーロッパだと感じた。バスはダウガワ川左岸から橋を渡
って右岸へ、そして右折し川沿いの走り、その先に鉄道橋が見えた、どうやらこ
の辺りが旧市街のようだ、ということはもう直ぐ降りなくてはと思い、乗客に聞
く次だという。

実際、ホテルに近いバス停から一つ前だったのだろうか、Stockmannの前で降り、
歩道をガラガラとスーツケースを引っ張り予約しておいた駅前のHotel Irinaを地
図を見ながら探す。本当に駅前のホテルだと感心し、地下道をくぐり反対側へ出
て早朝の歩道を歩きながらホテルへ辿り着いた。

早朝チェックインを予約しておいたはずだが、これは10Euroチャージされる、
にもかかわらず部屋が開いていないと眠い顔をしたレセプションが言うので荷物
だけ預け、昼過ぎに戻ると託してホテルを後にし旧市街へ向かった。

リーガの公共交通は、トラム、バス、トロリーバスが運行されており、概ねこれ
でことが足りる。一日(24時間)乗車券、1.5Ls。
http://www.rigassatiksme.lv/

◆早朝の旧市街を散策
天気予報は曇りだったし実際ホテルに辿り着くまでも曇りだったがやや天気の良
くなるような雲行き、そんなこととは別にリーガまでやってきたことに我々は興
奮、少しでもたくさん見ようと空港のバス停で合流した元気なパリの日本人留学
生と地図を見ながら勇んで出かけた。彼女はトランジットなので11時には空港に
戻らなければならないことを前提に進めた。何しろ皆始めてなので見るもの皆珍
しいし、チョコレートショップなどもパリの街角にいくらでもありそうだが東の
国からやってきた物見遊山なこのグループは、感嘆詞ばかり吐きながら街を歩い
た。

ホテルを出たのが8時近い時間だった記憶、何をどうみたのかあまり記憶に残って
いないが、先ずはコーヒーを飲みながら落ち着いてどのように観光するのか話そ
うとカフェを探すもなかなかない、Garelija Centrsにあるというが、9時になら
ないと開かない。すれ違う人がコーヒーを持っていたのでどこで買ったのか聞い
たりしたが、これはコンビニでコーヒーが売っていたがテーブルがないので諦め
先を急ぐ、歩きながらこの建物がどうのこうの、この先の道があの建物に繋がる
とか結局歩きながら話をして観光ガイドに掲載されている名所(下記)は概ね制
覇してしまった。そのようなスケール感なのだろうか、兎に角リーガ旧市街を概
観するには丁度良かった。

St.Peter's Lutheran Charch
Blackhead's house
Museum of Occupation
Dome Cathederal
St.Jacob's Cathederal
Parliament
Three Brothers
Riga Castle
Jacob's Barracks

早朝から歩きまわったのでそろそろ休息タイム、それにトランジットの留学生は
時間が限られている、やはりどこかで腹を満たそうとバス停に戻る途中のValnu
ielaのカフェに飛び込んだ。表のメニューにあったコーヒーの値段が並だろうと
の判断からなのだが地の利がないので見つけたところで入らないと時間だけが過
ぎていく。

暖かいカフェの中で一息、少しお腹も満たそうとメニューを目を凝らして見たが
良くわからないのでウエイトレスに聞いてみると直ぐに食べられそうなのはケー
キ類とピザだけ、よってピザとコーヒーを注文した。

この街はロシア人の比率が45%近いのでロシア語かと思いきや英語で問題なくコミ
ュニケーションができたので我々にとってはこの上なく楽だ。もちろんロシア語
も通じるのだろうが。所々でロシア語は聞こえていた。

旧市街は世界遺産に登録されている、それなりの歴史的な遺産だと思うがいかん
せん予習をしていないので何がなんだか良くわからないが、第二次世界大戦で戦
災に遭っているので相当な建物が復元されていると思われる。尖塔を持つ
St.Peter's Lutheran Charchや広場に面したBlackhead's houseもそのようだ。

◆フォトギャラリー
Riga Old Town
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157622438045594/

アールヌーボー
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157622313647277/

リーガの公共交通
http://www.flickr.com/photos/yha229/sets/72157622438760342/

▼為替レート
Bank of Latvia
http://www.bank.lv/lat/main/all/

Bank of Lithuania
http://www.lb.lt/home/default.asp?lang=e

■■編集後記
息抜きのラトビア・リトアニア紀行、お天気良く、最高の週末プラス旅行でした。
次回はリーガ(2)です。

引き続き、私の視点でトピックを提供できればと思っています。
ご意見・ご感想はお気軽にご連絡下さい。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第33号 2009年10月12日
発行責任者:飯尾彰敏
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2009年10月11日日曜日

【世界の街角からMM】第32号 アスタナ、アルマトイ出張での不運 2009年10月5日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第32号 2009年10月5日
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アスタナ、アルマトイ出張での不運編です。
▼目次
■アスタナの運
■アルマトイの運
■■編集後記
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■アスタナの運
8月31日から9月4日まで3ヶ月ぶりにアスタナとアルマトイへ出張した。まだ夏の
終わりだと思っていたらいきなり気温7度、凍えそうになってしまった。

今回の出張は、何かと問題が多い。前回もアルマトイで問題(スーパーマーケッ
トに預けたLonely Planetが置き引きにあった)があったが。カザフスタンとは相
性が悪いのか、今回は、車の問題、インターネットの問題、寒さ、そして、究極
はアルマトイ行きフライトのキャンセルだ。Air Astana、この地域では最も信頼
している航空会社なのだけどね。

これで重要な会議に出られなくなってしまった。今回の出張、この会議が主目的
のようなもの、されてと慌てても仕方がないので次のフライトまで空港でコー
ヒーを飲みながら、これを書いている。(当時のまま)

気分的には先ほどアナウンスのあったフランクフルト便にこのまま乗ってヨーロ
ッパへ行ってしまいたい。

”神に見放されたら自分の手で運を掴むしかない。”これは落書きだが。

インターネットに接続できる環境が整っているということはさすがはカザフスタ
ンというべきだろう。ポジティブに考えれば、これだけ不運が続いたのだから、
これからは運が向いてくるだろう。

■アルマトイの運
アスタナに引き続き、これぞと言わんばかりに不運が続いた。アルマトイへ移動
したら運の向きが変わるかと思いきや、そのまま継続し、タシケントまで引きづ
ったのです。

9月1日、アルマトイに到着した時には既に会議が終了していた。必要なことはタ
シケントから直行した人が伝えたので問題なし、翌日、会議メンバーと別の会議
で顔を合わせ、内容確認。これは、アスタナでフライトがキャンセルになったの
で仕方がないのだが、アルマトイ空港でのピックアップを再確認したのにまた車
がいない。

アスタナから便名と時間まで伝えたのに、とほほ。ホテルに確認したら、聞いて
いないだってさ、レセプションは責任回避するばかり。安ホテルだから期待する
のは無理があるのだろうか、アスタナのホテルは忘れていましたと認め、ワイン
の小瓶が部屋に置いてあったので救われた気分になった。

それで、アルマトイのホテルでレセプションの人に何時からこのホテルで働いて
いるか聞いたところ2ヶ月と言う答えが多かった。道理で新顔のはずだ、3ヶ月前
にこのテルに泊った時にいなかったのだ。それにしても、受けたことには責任を
持ってほしいものだ。

HyattとかInterContiとか300ドル相当を出して泊ればこういう煩わしいことはな
いのだろうが懐が許さないので悩みどころだ。カザフスタンのホテルは今年2月に
25%の通貨切り下げを行ったのそれ相応にお安くなっているのだが、それでもコス
トパフォーマンスはまだまだ低いのが現実だ。

空港ピックアップは、支払の煩わしさ(ホテルで依頼する料金と概ね同じである
こととホテルでクレジットカード決済が出来る)からホテルへ依頼するようにし
ている。前回はまったく問題がなかったが、今回はこんな調子。バラつきが多い。

アルマトイに到着した夜、究極の一発がやってきた。眼鏡が洗面台から落ちてレ
ンズが割れてしまった。古いのでガラス製、床はタイル張り、洗面台の高さから
落ちたら割れますね。そして、追い討ちをかけるように最終日の夜半、寝ようと
思ったら悪寒が来て発熱、これはタシケントまで引きづることになる、翌日は通
常通りこなさなければならず、早めに切り上げたかったが要人に会ってほしいと
いうので旧閣僚会議ビルに入居しているお役所へ出向いた。これは仕事面ではか
なりプラスになるだろう。

まとめる必要はないけどリストにしてみると以下の通り。
8月31日、タシケントからアスタナへ移動、RJ85のはずがIL144で3時間を要した。
8月31日、アスタナ空港に迎え来ず(ホテルが忘れていた、電話して車を待つ)
8月31日、アスタナのホテル、インターネット不通(いつもは快適)
9月1日、気温7度、コートが無いと寒くて外を歩けない、もちろんスーツは夏用だ。
9月1日、KC854 15:40発アルマトイ行き、キャンセル、理由を尋ねるも不明。これ
で今回の最重要会議へ出席が出来なかった。
9月1日、次のKC680 17:20発でアルマトイへ移動、アルマトイ空港へ迎え来ず、ま
たか!
9月1日、洗面所で眼鏡が床に落ち、割れた。(予備を持ってきていたので問題な
し。)
9月1日、アルマトイのホテルもインターネット不通(1日以上かかって復旧)
9月3日、夜半に発熱、原因不明。(9月4日は仕事をこなし、20:15の便でタシケン
トへ戻る、そのまま、ベッドで横になり、5日もそのまま、薬を飲んで9月6日現在、
概ね快復)

これだけまとまって不運がやってきたのは珍しい、仕事の面では概ね予定を満た
せたと思うので結果良しとしたい。

アルマトイは何時来ても気持ちが良い、前回(5月中旬)は公園や街路樹に多く植
えられているマロニエの花があちこちに咲き、ロシア時代の歴史的な建物が背景
になり、お洒落な女性が闊歩し、そこはパリかと思わせつつももソ連時代のごつ
いデザインの建物や派手目な屋外広告等が視野に入ると現実に引き戻される、そ
んな味わいがある街だ。

5月に来た時にスーパーマーケットに預けたLonely Planet Cntral Asiaが置き引
きにあったが、それが弁済され、同じのが手元に届いた。これはアルマトイの友
人に感謝。

ナイトライフもなかなか面白い、ラマダン期間中でやや控えめだというが、ウズ
ベキスタンにはない華やかさと文化がここにはある。2011年には第7回アジア冬季
競技大会がこの地で開催(アルマトイ・アスタナ)される。

まだ、全快ではないが不運メモを公開することにする。
(当時)

■■編集後記
出張先の都市より人や街、生活のこと、耳にしたこと、肌で感じたこと、美しい
もの、旨いもの、ちょっと硬い言葉で言えば社会経済情勢かな、等、気ままなレ
ポート等をお届けしています。
今回は不運編でした。

引き続き、私の視点でトピックを提供できればと思っています。
ご意見・ご感想はお気軽にご連絡下さい。
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