2010年9月15日水曜日

「世界の街角からMM」第71号NATO防災訓練、エレバンの治安、物貰い 2010年9月13日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第71号 2010年9月13日
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2月初旬より、南コーカサスの小国、アルメニアの首都エレバンに滞在している。
エレバンレポート17です。
▼目次
■Armenia 2010
■エレバンの治安
■アパートの玄関扉の鍵と物貰い
■■後記
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■Armenia 2010
9月11日から17日までアルメニアではNATOによる「Armenia 2010」と題した防災演
習が実施中だ。表向きは地震防災に重点を置いているという。アルメニア第二の
都市ギュムリ(レニナカン)は1988年12月のスピタク大地震で死亡者約5万人の被
害を出した。ギュムリはトルコ国境の町、国境から10km程度だ。現在、この国境
は閉ざされている。

昨年、10月にアルメニアとトルコは国交正常化に署名したがトルコ国会で賛成さ
れず批准できていない。そんな中で今回の演習、非常時の物資をトルコから運搬
するため一時的にこのギュムリの国境が開くと報道されたが、直ぐに打ち消され
た。

今回の演習、11カ国、600人が参加している。Euro-Atlantic Disaster Response
Coordination Centre (EADRCC)が指揮し、エレバン近郊のKotayk県で行われてい
る。

アルメニアはNATOのメンバーではないが、NATOのPartnership for Peace (PfP)プ
ログラムへ参加しており、アフガニスタンへも派兵している。アルメニアも忙し
い、先月はエレバンでCSTOの非公式首脳会議が開催され、今月はNATOの演習だ。
小国ゆえの外交だろうがロシアとヨーロッパが交互に綱引きしているようにも見
えてしまう。

■エレバンの治安
アルメニアは比較的治安がよい。これが一般的な情報である。確かにエレバンの
中心街を歩いていても治安が悪いという印象は受けない。警察官も二人一組でパ
トロールしているのをよく見かける。だからといって油断は禁物。エレバンに長
く住んでいるある日本人の男性が強盗の被害に遭っている。

話はこうだ。オペラハウス近くでアルメニア人の男に声をかけられ、話をした。
その数日後、いきなりアパートにやってきた。そしてドアを開け中へ入れた。話
をしているうちに、気が付いたら首にナイフが当てられいた。そして手足を縛ら
れ金品を要求された。財布の中身を全て差し出し、開放されたとのこと。被害は
クレジットカード、現金のみ。男の年齢は50歳程度だったというが、命に別状が
なくて不幸中の幸いであった。当然、警察へ被害報告をするが、警察がストック
している容疑者リストの写真を見せられその中にいるかどうか尋ねられたという。

このケースはかなりの知能犯と思われる。一度面識を作り、きっと最初のときに
後を付けたのだろう、それから部屋を訪れ、面識があることからドアを開けさせ
ている。

■アパートの玄関扉の鍵と物貰い
私のアパートは1階にドアがあるが鍵が機能しておらず基本的に24時間開けっ
放しだ。一度、帰宅したら玄関ドアが閉まっていて中へ入れないことがあった。
ドアの開け方がわからず大家から隣人に電話してもらい開けてもらったことがあ
る。そのときに玄関扉を閉めた理由を聞いたら夜間でも物貰いが多いのとのこと
だった。

確かに物貰いは多い。私の部屋は5階にあるが、特に週末、よくノックされる。物
貰いの場合、隣もノックするのでのぞき穴から見ていると概ねどんな人わかるが、
最初の頃はよくドアを開けていた。

私に用がある人はほとんどいないはず、土曜日の午前中によく来たので安眠妨害
でもあった。物貰いだっり、ローソク売りだったりするが目的は同じ、物貰いは
よく子供を連れている。

何度もやり過ごしていたら、そのうちの何回かは共益費の徴収だったようだ。そ
のためエレベーターの共益費が4ヶ月も滞ってしまった。

■■後記
小国の動向は関係する大国の動向を読まないと理解できない。アルメニアは旧ソ
連15共和国の一つ、ソ連の継承国家であるロシアとの関係は気っても切れない。
歴史的にはロシアの他、トルコ、イランが関係する。そして、ソ連崩壊後は米国
もエネルギーと対イラン政策でこの地域に関与している。

歴史はどう動くだろうか。
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