2011年9月25日日曜日

【世界の街角からMM】第114号 パラグアイ渡航関連情報 2011年9月25日

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メールマガジン「世界の街角からMM」       第114号 2011年9月25日
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皆さま、こんにちは。
南米に出張したのはもう10年前だろうか、という程度、渡航関連情報の覚書です。

▼目次
■パラグアイ渡航関連情報覚書
■■後記
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■パラグアイ渡航関連情報覚書

1.パラグアイ、90日以内であればビザは不要。http://www.embapar.jp/subsit
io2/taishikan/visa_jp.html

2.アルゼンチンは90日以内であればビザは必要なし。
http://www.embargentina.or.jp/consul/visa_j.html

3.日本人がブラジルへ入国するにはビザが必要だ。ビザ料金が2500円、旅行代
理店に依頼すると4500円になる、自分でしたほうが安上がりだ。http://www.con
sbrasil.org/consulado/np/conteudo/page2.htm

4.ブラジルの観光ビザ、90日間有効、そしてマルチプルだ。預金残高証明書が
面倒な書類だ。これは要確認だな。
http://www.consbrasil.org/consulado/np/conteudo/page2.htm

5.米国経由の場合、トランジットでも一旦米国に入国することになる。その際、
ESTA(電子渡航認証:Electronic System for Travel Authorization)手続きを
しておく必要がある。申請料14米ドル。
http://www.cbp.gov/xp/cgov/travel/id_visa/esta/

6.米国へ渡航される方へ:ESTA(電子渡航認証システム)に申請が必要。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/us_esta.html

ビザなしで渡米する場合、2009年より電子渡航認証システム(ESTA=エスタ)が
導入され、事前に渡航認証を取得しなければならない。申請は渡航の72時間前ま
でに、ESTA専用のウェブサイト( https://esta.cbp.dhs.gov/ )から行う。

日本語の手続き案内に従い、申請者情報、パスポート情報、渡航情報、米国滞在
中の住所(滞在先のホテル)などの必要事項をローマ字で入力する。料金は有料
で$14。アメリカン・エキスプレス、マスター、ビザなどのクレジットカード、
またはデビッドカードで決済する。

7.機内でのインターネット接続、今回は思い切り長いのでルフトハンザFlyNet
を試してみよう。 http://www.lufthansa.com/online/portal/lh/jp/info_and_s
ervices/on_board?nodeid=3109377&l=ja&cid=1000276

8.無料受託手荷物の許容量が各社統一の方向にある。ルフトハンザ航空の例で
は、手荷物1個あたりの最大寸法は158 cm(縦+横+高さ)、エコノミー23kgが一
個、ビジネス32kgが一個、会員ステイタスで+1若しくは+2となる。
http://www.lufthansa.com/online/portal/lh/jp/info_and_services/baggage?n
odeid=3335099&l=ja&cid=1000276

9.ウルグアイのビザは観光目的の90日以内なら不要。

10.黄熱病予防接種
必要と記載されているが入国時に確認しているのか不明。黄熱病は10年間有効な
ので以前接種したのが有効の範囲内ではある。

■■後記
南米はブラジルを除いてビザは入国時に取得できる。これは楽チン、ブラジルは
敷居が高く大国意識なので、ブラジル人が日本入国でビザ取得を要求されている
ので同じように日本人にビザを要求している。外交的にはイコールだということ
を強調している。

コーカサスの小国も当然ながら日本人にビザを要求する、我々も日本入国でビザ
取得が必要だからイコールなのだという発想、人口300万人程度でもう少し損得
勘定をした考え方をすべきだろう。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第114号 2011年9月25日
発行責任者:飯尾彰敏 Copyright(c) Akitoshi Iio All Right Reserved.
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【世界の街角からMM】第113号 片道40時間の覚書 2011年9月25日

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メールマガジン「世界の街角からMM」       第113号 2011年9月25日
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皆さま、こんにちは。
突然ですが南米へ出張しています、今回は、フランクフルトを経由して大西洋を
横断、サンパウロまで行き、そこからさらに乗り継いでパラグアイの首都アスン
シオンに来ています。片道40時間、地球を半周はしたでしょうか、の覚書です。

▼目次
■片道40時間の覚書-ルフトハンザ航空で南米パラグアイのアスンシオンへまで
■■後記
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■片道40時間の覚書-ルフトハンザ航空で南米パラグアイのアスンシオンへまで

▼所要時間
自宅から新横浜プリンス 10分
新横浜プリンス-成田空港 1時間30分
待ち時間 2時間
成田-フランクフルト 11時30分
待ち時間 8時間
フランクフルト-サンパウロ 12時間30分
待ち時間 3時間
サンパウロ-アスンシオン 2時間
空港からホテルへ 30分
合計41時10分

▼Airbus A380-800 by ルフトハンザ航空LH711便メモ、2011年9月19日(月)
A380が就航している。2階建ての巨大な機体だ、成田空港第一ターミナル45番
ゲートからの出発だ、45番はウイングの突きあたりにあり駐機中の機体が良く見
えない。

ルフトハンザ航空
http://www.lufthansa.com

データによると、ファースト8、ビジネス98、エコノミー420、定員合計536名
となっている。今日のフライトはほぼ満席だ、秋のこの季節ヨーロッパ旅行には
最適だろう。

全長72.7m、全幅79.8m、高さ24.1m、運行速度907km/h、最高高度13100m、最大離
陸重量560トン、最大着陸重量391トン、航続距離12000km、客室の幅6.6m/5.9m

ルフトハンザ航空はこのA380-800を8機所有している。

A380のサイズはボーイング747より若干大きいが、乗客数は747の344名(8/66/27
0)より約200名多い。やはり巨大だ。

▼無料預入荷物の改定
今年から多くの航空会社が改定している。一個当たり32kg、それを2個まで、場
合によっては3個までOKだ。これは助かる。
http://www.lufthansa.com/online/portal/lh/jp/info_and_services/baggage?n
odeid=3331125&l=en&cid=1000276

▼日本列島を北上したフライトルート
成田空港を離陸したLH711便、A380-800、は日本列島を横断して日本海を北上す
ると思い込んでいたが、日本列島を縦断、下北半島からやや北西に針路を変え、
北海道も縦断し、稚内付近からそのまま北上、ロシアへ上空へ、北極海沿いヨー
ロッパまで飛ぶルートを取った。

▼ルフトハンザ航空の機内食
ルフトハンザ航空なのでそれほど期待はしていない。前回搭乗した時も、パン
同じドイツ系でもオーストリア航空とは異なった印象だった。今回も美味しいが、
それ以上でもなければそれ以下でもない。

洋食は、オードブルがクルマエビと野菜、メインは牛頬肉の赤ワインソース煮、
デザートはケーキ、チーズ、フルーツ。和食は、前菜が焼き穴子とこんにゃく、
蕎麦、八寸が炙りサーモン寿司、胡麻豆腐等、牛肉の霙煮と茄子の万願寺唐辛子
であった。

機内食の売りは、パークハイアット東京の総料理長と日本料理「梢」の料理長が
監修していることだ。

▼日本人客室乗務員
受け取れないほどの熱いオシボリを「熱いので気を付けて」とマニュアル通りに
出す無神経なCAであった。概して日系以外の日本人CAはこの傾向にある。

▼使えなかったインターネット接続サービス-FlyNet
ルフトハンザ航空では機内でインターネットに接続できるFlyNetを提供している
と聞いていたが、まだアジア路線までは普及していないようだ。機内誌の説明に
よると北米路線から導入しているとある。この話を聞いたのが1年以上前だから、
方針が変わったのか?ミュンヘン-タシケント路線で使ったと聞いたのは、聞き
間違いだっただろうか。

▼フランクフルトでのトランジットホテル
7時間以上の乗り継ぎのためルフトハンザ航空がホテルを用意した。A,B,Cターミ
ナルの目の前にあるシェラトンホテル、これはありがたかった。シャワーを浴び、
コーヒーを飲んだ。

▼空港からフランクフルト市内へのアクセス
空港からフランクフルト市内の一日券、9.5ユーロ、自動販売機で購入。クレジ
ットカードで払おうとしたが、昨年のベルリンを思い出した。マエストロだった
か、特定のクレジットカードしか受け付けない、よって、現金を投入した。

ホテルで聞いた中心街へ行ってみた。空港駅からS8でフランクフルト中央駅から
二つ目の駅だという。ホテルでもらった地図はわかり易く、鉄道網もカバーして
おり重宝した。
http://www.frankfurt-airport.de/

▼フランクフルトの中心街Hauptwache (Frankfurt am Main)
1990年代にこの辺りをうろついた記憶がある、ZEILという通りと同じ名前の前衛
的なビルが建ったばかりでだった。歩行者専用道路を散策、新しくできたテナン
トビルやKARSTAD、GALLERIAデパートをぶらり。

Galeria Kaufhof
http://www.galeria-kaufhof.de/sales/unternehmen/filialen/frankfurt-haupt
wache.asp

▼デパートでトイレを借りる
デパートはトイレを借りようと思って入ったが、かなり上階まで行かないとない、
それに非常にわかりにくい。チップは要求されるので心付けだけ。

RIMOWAは、600EURでスーツケースが買える。税込の値段だ。日本だとなぜあんな
に高いのだろうか。ポリカーボネイド製のRIMOWAは300EUR程度だ。

▼ドイツのiPhone
ドイツのiPhone、キャリアーはドイツテレコムだろう、はSIMロック、よって調
達せず、韓国・台湾製のスマホは勢いがある印象、サムソン製はiPhoneを意識し
ているデザイン、ディスプレイのなかではノキアとソニーエリクソンの影が薄い。

BOSEのiPhone用スピーカー、250ユーロは日本より安い。免税だったら更に一割
引きだろう。買っておけばよかった。

▼不愉快なフランクフルト空港
この空港はいつも何かある、被害が出たというわけではないが不愉快が多い。AC
アダプターが爆弾かもしれないと取り上げられ、検査するという、勝手にやって
ちょうだい。

▼LH506、フランクフルト発サンパウロ行き
フランクフルトからLH506は南西へ針路を取りフランス南部、スペイン南部の地
中海沿いを航行、そして、地中海を横切りモロッコのフェズ、メクネス上空、ち
ょうどハイアトラスだが夜間なので町の光だけが見えている。

カナリー諸島のラスパルマスを経て大西洋を超えて行くのだろうと思ったが、ナ
ビゲーターはモロッコからモーリタニア上空の航行を示している。目的地までは
8時間38分の所要とスクリーンには示されている。

ビジネスクラスは満席。成田線よりサービスレベルが高い、特に客室乗務員の対
応は丁寧だ。日本路線の日本人CAとは大違いだった。

ルフトハンザのシートは身体の線にあうようデザインされている、レカロだろう、
フラットタイプは長距離便で共通シート、少なくともB747-400とA380-800は同じ
だった。

▼再度、機内食
午後10時40分発の夜行便だが夕食が出た。軽めのと思いメインはサーモンにした
が、前菜だけ食べて後は残した。サンパウロ到着前にも朝食が出る。

▼大西洋を横断してサンパウロへ
夜間飛行であることから窓の外は漆黒の世界、モニターが北アフリカのモロッコ
からモーリタニア、セネガルを経て大西洋を横断し、レセフィ上空から大西洋に
沿ってサンパウロへ向かう南米大陸へのルートを示すのみ。

▼サンパウロ・グアルーリョス国際空港着
ブラジル上空に入ると左前方の窓の外には夜明け前の街の灯りが見えてきた。機
は南東へ針路変更し着陸体制に入った。機首はサンパウロとサントス港へ向き下
降し機内の照明が落とされると、窓の外の街の灯りがより鮮明になった。

午前5時過ぎ、サンパウロ着、到着したターミナルでフライトスケジュールを確
認するが乗り継ぎ便が表示されていない。確認したら到着したのが第2ターミナ
ルで、アスンシオンへの乗り継ぎは第1ターミナルのようだ。ターミナルごとの
情報ではわかりにくい。

Aeroporto Internacional de Sa~o Paulo/Guarulhos
http://www.infraero.gov.br/index.php/br/aeroportos/sao-paulo/aeroporto-i
nternacional-de-sao-paulo.html

▼TAMラウンジの”マユミ”
第1ターミナルはTAM航空専用なのか、ほとんどがTAM航空だった。途中、ラウン
ジがあったので、入ってみたらここで待てとのこと。出発までには3時間ほどあ
ったので、コーヒーを飲みつつネットに接続してみた。1時間ごとのバウチャー
をレセプションもらう。

サンパウロからアスンシオンまでのフライトはTAMメルコスール航空と旅程表に
示されていた。TAMという航空会社の子会社なのだろう、スターアライアンス加
盟のブラジルの航空会社である。

レセプションは美女が二人、そのうちの一人が美人だった。私好みという視点で
は。名札をみたら、「MAYUMI」と読めた。日系ブラジル人だろう。

▼窓側ではなかった予約席
成田空港でのチェックインの際、全ての搭乗券が発行されるのは利便性が高い、
しかし、席がリクエストしておいた窓際の席ではなかった。日中の便なのでサン
パウロ上空とアスンシオン着陸時の景色を楽しみにしていたが、最後に転けた。

成田空港のチェックインカウンターで最後まで確認しなかったが、ここでアスン
シオンまで全ての搭乗券が発券されたので、予約が間違っていたか発券時の手続
きが間違っていたのだろう。

▼アスンシオン便で召し上げられたキャリーオン
飛行機に乗り込む直前にキャリーオンを召し上げられた、機体がA320と小さいか
らか、でもそんな事はない。ウィーンからのエレバン便はいつもこの機体であり
問題はなかった。というわけで、搭乗口を通過しても乗り込む直前にチェックが
はいる。

キャリーオンの中身はカメラとレンズだったので、それを外に出した。余計な手
間がかかった。

▼塩・コショウはオンデマンド?
ルフトハンザ航空及びTAM航空とも機内食に初めから塩・胡椒が用意されていな
い。ほとんど使わないので、必要な時に要求すればよいのでゴミが減らせる。成
田からアスンシオンまで通しでなかったので、スターアライアンス加盟ではこう
なったのか、航空会社の方針なのかははっきりしない。

今年に入って全日空とオーストリア航空に搭乗しているが、気が付いていない。

▼アスンシオン空港
正式はSilvio Pettirossi International Airport。通路側の席となったため外
が見えない。下降し始めたてから、若干、大平原が見え市街地らしきが見えただ
けで着陸となった。空港は
http://www.dinac.gov.py/v2/index.php

▼パラグアイ入国、そして、市内へ
入国審査カードに必要事項を書き込んで窓口に出すと日本国籍は90日間のビザが
入国時に発給される。これは楽だ。南米ではブラジル以外はこんな調子だ。

カートはぼろい。しかも通常のタイプではなく使い難い。ポーターが寄ってくる
がその必要はない。荷物を載せて税関でX線スキャンをしてそのまま外にでた。
入口付近にはカードを持った出迎えが多く待機している。

今回は初めての国ではあるが、クライアントの意向により出迎えはなしなのでタ
クシーでホテルへ行く。GTZのカードが見えた、他ドナーは出迎えているなー。

目の前にあった銀行でとりあえず100ドルを両替、1ドル4050ガラニ、紙幣には0
が多いせいか、1000はMILと表示してある。100,000の場合100MILになる。英語の
MILだと百万だがスペイン語だと千となりややこしい。

聞いていたタクシー会社はなかったが、定額だというので金額だけ確認して窓口
で一台お願いした。通常のタクシーではない。日産サニーに荷物を載せ、初めて
の都市、アスンシオンのホテルへむかった。約30分でセントロのホテルに着いた。
料金は100,000ガラニ、約2000円だ。

■■後記
地球を半周したであろう片道40時間の移動、この覚書は往路なので復路もある。
復路も同じルート、フランクフルトで一息つけるだろうか?
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メールマガジン「世界の街角からMM」第113号 2011年9月25日
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2011年9月14日水曜日

【世界の街角からMM】第112号 目黒のさんま祭り 2011年9月14日

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メールマガジン「世界の街角からMM」       第112号 2011年9月14日
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皆さま、こんにちは。
今回は落語にちなんだ「目黒のさんま祭り」のご紹介です。サンマの水揚げ港が
宮古、気仙沼、大船渡など先の大震災の被災地です。同時に物産展も開催され、
大消費地東京と産地の絆がより一層強くなるものと信じ、復旧・復興の促進に繋
がることを祈念しています。
▼目次
■目黒さんま祭りと落語「目黒のさんま」
■タリン
■■後記
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■目黒さんま祭りと落語「目黒のさんま」
2011年のさんま祭りが目黒側で第35回、上大崎側で第16回なので、35年程度の歴
史があるお祭りと言えるだろう、「目黒のさんま祭り」のきっかけとなった古典
落語「目黒のさんま」の歴史は定かではないが江戸のお殿様が出てくるので江戸
時代に遡るのはないだろうか。
この落語、さんまという下魚(低級な魚)を産地から離れた場違いな場で無造作
に調理したものが美味く、丁寧に調理したものはかえって不味いという滑稽な噺。
落語界の中では秋の噺として知られ、3代目三遊亭金馬が得意としていた演目で
ある。

落語から転じて、秋祭りのお題目としての「目黒のさんま祭り」、目黒へ鷹狩り
に出かけた江戸の殿様になりきって、下魚と言えども宮古港や気仙沼港に水揚
げ・直送された秋刀魚を炭火で焼き、大根おろしとカボスを絞って食べるなど、
最高の贅沢ではないだろうか。

目黒のさんま祭りは目黒駅を挟んで目黒駅前商店主催と目黒区主催の2回開催さ
れている。その他、都内では恵比寿や東京タワーで開催され、東京タワーのは大
船渡港から直送される。それぞれ、特定の産地と結び付きがあり、同時に物産展
などその土地の産品が紹介される場ともなっている。無機質化しつつある大都市
東京にとっては、ほっとする一時であろう。

▼目黒さんま祭り(品川区上大崎)
駅前商店街が主催する「目黒さんま祭り」、開催が最も早いのでメディアでの露
出が多く、目黒通り沿いの秋刀魚を焼く煙とその行列が目立っている。
岩手県宮古港から直送された6000匹がサンマが提供され、炭火焼きの秋刀魚には、
徳島県のすだちと栃木の大根おろしが付けられ、先着順に無料配布される。

開催日:2011年9月4日(日)、9月初旬、第1または第2日曜日に開催される。サ
ンマの旬による。
主催:目黒駅前商店街振興組合青年部主催
会場:誕生八幡神社
公式サイト:http://owarai.to/meguro/index.html
応援サイト:http://www.asahi-net.or.jp/~xq7k-fsm/sanma.htm

▼目黒のさんま祭、目黒のSUNまつりの一部(目黒)
最初は上大崎と同じく「目黒のさんま祭」と呼ばれていたが、区民祭りの一部に
なった際に「目黒のSUNまつり、目黒のさんま祭り」に変更された。三部構成で
「おまつり広場」「子ども広場」が他に開催される。秋田から鹿児島の名産・珍
味がそろう物産展も出店される。
秋刀魚は気仙沼漁港直送され、炭焼きで宮城県産の大根おろし、大分県産のカボ
ス、気仙沼産しょう油を付けて提供される。

開催日:2011年9月18日(日)
主催:目黒区民まつり実行委員会主催、目黒区・目黒区教育委員会後援による行

会場:田道広場公園(茶屋坂近く)および区営近隣施設
http://sunma.emeguro.com/index.html

▼となりの恵比寿サンマ祭り(2011年は中止)
2011年のサンマ祭りは中止となり、恵比寿ビール坂祭りを開催する。
主催:恵比寿恵成商店会・となりのサンマ祭り実行委員会共催、2007年から「と
なりの恵比寿サンマ祭り」が2開催されるようになった。
開催日:2011年10月9日、会場はビール坂。
http://www.ebisusanma.com/

▼三陸・大船渡東京タワーさんままつり
東京タワーでもサンマ祭りが開催されている。大船渡港から直送された3,333匹
のサンマを炭火焼きにし、大根おろしと辺塚(へつか)だいだい3,333個を添えて
無料で提供される。大船渡の特産品を販売する。
開催日:2011年9月23日(金祝)
場所:東京タワー屋外特設会場
http://www.enjoytokyo.jp/amuse/event/365248/

▼東京のさんま祭りと落語「目黒のさんま」
http://matsuri.enjoytokyo.jp/autumn/sanma/

■■後記
既に目黒のさんま祭りの一つが9月4日に開催されましたが、もう一つと他のさん
ま祭りがこれから開催されます。お近くの皆さま、産地直送、炭焼きの美味しい
サンマを食べに行きましょう!
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2011年7月17日日曜日

「世界の街角からMM」第110号 アルメニアとトルコ 2011年7月16日

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メールマガジン「世界の街角からMM」        第110号 2011年7月16日
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日本からエレバン・レポート30です。アルメニアとその周辺国の関係についての
続きです。
▼目次
■ナゴルノ・カラバフ紛争解決の現状
■トルコ・アルメニアの国交正常化問題
■■後記
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■ナゴルノ・カラバフ紛争解決の現状
和平議定書には公表されていない14項目があると言われている(ロイター)、和
平交渉では以下6項目のガイドライン策定及びその合意を行うことが中心となっ
ている。

1)アルメニアが実効支配しているナゴルノ・カラバフのアゼルバイジャンへの
移管
2)安全保障と自治のためのナゴルノ・カラバフの中間的な位置づけ
3)ナゴルノ・カラバフ市民による最終的な位置づけの将来的な決議
4)ナゴルノ・カラバフとアルメニアの陸上接続回廊の整備
5)両国の難民及び退去した人々の帰還権利
6)平和維持管理を含む国際的な安全保障の保証

冒頭のナゴルノ・カラバフの移管は将来的には返還していくことになると思われ
るが、現時点ではアルメニアにはあり得ないことだ。

▼難しい課題
1)和平枠組みが両者に合意されても、両国のリーダーは秘密裏に行われな協議
内容を公表せざるを得なくなり、そして、合意内容についてそれぞれの国民を納
得させるのは難しいと分析されている。

2)ナゴルノ・カラバフとアゼルバイジャン前線での戦闘状態の継続はは合意事
項を危険に晒すことになる。

3)外交官や専門家は、合意が最終的な平和的解決による適切な期間に沿わない
場合、両国は、再度、離れていくと警鐘している。

4)解決の糸口は、アゼルバイジャンが主張している領地の統合、そしてアルメ
ニアの独自の決断が主要議題に載らなければならない。

5)和平への交渉は、複合的不安定な要素を加味した事実上のナゴルノ・カラバ
フによるリーダーシップの介在がなければならない。

係争中のナゴルノ・カラバフ(ロイター、6月29日)
http://tinyurl.com/3w2nmjc

▼ナゴルノ・カラバフ地図
http://en.wikipedia.org/wiki/File:Location_Nagorno-Karabakh_en.png

▼ナゴルノ・カラバフ共和国(人口約13.8万人、2006年予測値)
首都、ステパナケルト(標高813m、人口5.3万人、2010年)
通貨はアルメニア・ドラム
車両登録はアルメニア・ナンバー

ナゴルノ・カラバフ共和国
http://nkr.am/en/

Government of Nagorno Karabakh Republic
http://www.karabakh.net/

NKR外務省
http://www.nkr.am/en/

NKRワシントンDC事務所
http://www.nkrusa.org/

▼査証取得
NKR領事部がエレバンにあり、ここでビザ申請ができる。

17-A Zarian Street, Yerevan, Armenia
http://www.nkrusa.org/nkr_office/visa_travel.shtml

■トルコとアルメニアの国交正常化問題
トルコとアルメニアの関係改善による地域の安定を目指した欧米諸国の後ろ盾の
下、スイスが仲介しチューリッヒにおいて2009年10月10日に両国間で国交正常化
の署名がなされたが、両国で批准されるまでには至っていない。

この国交正常化、アメリカとロシアの圧力があり、アルメニア・ナルバンンジャ
ン外務大臣は不満の表情を隠さなかったことから、トルコ・ダウトール外相は合
意文の一部を読むことを控えたとも伝えられている。

国交正常化に両国が署名したからといって、直ぐに友好関係が構築できるとは考
えにくい。オスマン・トルコ末期におけるアルメニア人虐殺問題は、長期的に燻
る火種であることは間違いない、しかし、アルメニアの内政的には最重要課題だ。

署名の翌年、2010年4月、アルメニア人虐殺追悼記念日前に両国による批准の機
運が高まったものの、トルコ国会において批准に至らず、アルメニア側はトルコ
国会での結果を見て批准保留とした。

両国で批准が進展しなかったのは、トルコは批准の条件として、友好国アゼルバ
イジャン領であるナゴルノカラバフ自治州からのアルメニア軍撤退を要求したこ
とから、トルコ・アルメニア両国の議会は合意文書の批准を棚上げしていた。

トルコのエルドアン首相は、2010年4月中旬、国交正常化の批准を行うか否かは、
アルメニアがナゴルノ・カラバフ紛争でアゼルバイジャンと合意に達するかどう
かにかかっていると発言していた。

アルメニア議会は、2010年4月22日、トルコとの国交樹立に関する合意文書の批
准作業を議題から外すことを決定し、サルキシャン大統領が議会での批准作業を
中断するとの大統領令に署名した。

このように、トルコ・アルメニア国交正常化問題は、ナゴルノ・カラバフ紛争解
決と完全にリンクしたことから、進展すれば同時に、さもなくば平行線が長期間
継続することになる。

つまり、経済的にはトルコとの国交正常化によりコストの安い物品が輸入でき、
余剰電力の輸出が可能となるが、国民感情的には同じアルメニア人居住地区であ
るナゴルノ・カラバフ問題が優先される。

どちらがこの国交正常化で利益を多く得るかといえば、アルメニアに違いない。
そうい意味において、タイミングを見計らった英断が必要となる。

アルメニア和解 過去を乗り越える勇気を
http://tinyurl.com/3l45tjw

トルコ大統領、エレバンでワールドカップ予選観戦(2009年10月14日)
http://www.afpbb.com/article/politics/2653082/4762311

EUの国交正常化合意に関する声明(2010年4月6日)
http://www.deljpn.ec.europa.eu/modules/media/news/2010/100406c.html

国交正常化の凍結 アルメニア、トルコを非難(2010年4月23日)
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010042201001226.html

■■後記
トルコ-アゼルバイジャン(友好)、アルメニア-アゼルバイジャン(断絶)、ト
ルコ‐アルメニア(経済面で友好)が現状である。これが解決されると、アルメ
ニアは犠牲も払うが長期的にそれ以上の利益を得ることであろう、しかし、この
土地の人たちは目先が最優先されるため、現状のような状況が長期化している所
以ではないだろうか。

ソ連時代に鉄道網が建設され機能していたが、この民族問題の発生により一部を
除いて現在は機能していない。

エレバンからアゼルバイジャンのバクーの路線及び支線は廃線、途中には銅やモ
リブデンなどの鉱山があるが、道路に依存している。レールは取り除かれ、腐敗
した枕木だけが残っている。

エレバンからギュムリを経由してトルコのカースへのルートはソ連時代、トルコ
を結ぶ幹線であった。それゆえ、鉄道の管区拠点が置かれていたが、国境閉鎖に
伴い、衰退してしまった。

問題の長期化は、アルメニア回避運輸ルートの策定へと繋がり、アルメニアがこ
の地域から除外されてしまうのではないだろうかと危惧する。英断が必要なタイ
ミングではと感じる。
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メールマガジン「世界の街角からMM」第110号 2011年7月16日
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